<パナソニックオープンレディース 事前情報◇28日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6660ヤード・パー72>
昨年のプロテストで不合格となり『臨時登録者』として今週の試合に出場する高木優奈は、「スーパーキャディ」とよぶ大先輩との共闘で今後のトーナメント出場をたぐりよせる。
過去一度も予選通過のない苦手コースで調整を進める高木。ただ「ショット、パットともにいい状態」と、そのプレー内容には手応えも感じている。「アウトの距離が伸びているので、持つクラブも長くなる。そこに注意したい。あとはグリーン周りの対策ができれば戦える」。そんな自信ものぞかせる。
まだ日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の正会員になっていない高木は、『世界ランク300位以内』の権利で本大会を含めて今季3試合に出場。この資格で最大4試合までは出られるが、今週上位に入っておきたい理由もある。301位以下になった瞬間、その権利は消滅。すなわち残り1試合に出場できなくなる可能性もある。現在279位につけるが、「1カ月試合に出られないだけで13ランク落ちた。どこまで下がるか分からないけど、(今週)予選通過すれば状況が変わる」と、一進一退の立場だ。
ただ「上位フィニッシュで(世界ランクを)維持できれば」という思惑もある大会を、隣で支える人物が心強い。ツアー通算8勝を誇り、現在はトーナメントのコースセッティングにも携わる山崎千佳代だ。2月に行われた今大会の主催者推薦会を通過した際、“意を決して”キャディのお願いしてみたところ、山崎が快く受け入れてタッグ結成となった。
練習ラウンド中は、セッティング業務で培った経験を生かしたピン位置の予想や、自身の現役時代の話などで高木に学びを与えた。「すごく褒めてくれます。楽しんで、教えてもらいながら。1つでもプラスになるものを吸収したい」と、その存在は大きい。
今週の月曜日には、同じ千葉県で行われた「全米女子オープン」日本地区最終予選会で2位タイとなり、6月2日開幕の本戦出場権を手にした。「自分ではすごさを実感できなかった」というが、周囲の反応でことの重大さも痛感する。ただ、今はそこへの対策などはいったん置いておいて、目の前の試合に集中。「結果を意識して良かったことがない」と目標を立てることはしないが、そのプレーで“残り1試合”のレギュラーツアー出場権をたぐりよせたい。
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