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一時は5本携え練習ラウンドへ…　“パター迷子”の後藤未有を救った新エース

＜パナソニックオープンレディース　2日目◇30日◇浜野ゴルフクラブ（千葉県）◇6660ヤード・パー72＞
グリーン上の悩みが解決し、一気に成績も安定し始めた。後藤未有が、風が吹く2日目のコースで「耐えつつ伸ばす」ゴルフを続け、1アンダー・16位タイからトータル3アンダーの6位タイまで浮上した。
見せ場は折り返し直前に訪れた。7番までパーを並べて迎えた8番パー5。残り60ヤードの3打目を6メートルと寄せきれなかったが、その後のスライスラインをねじ込み初バーディが来る。さらに続く9番パー3は5番ユーティリティで打ったティショットをグリーンに乗せただけの格好になったが、11メートルのバーディパットを決めた。
ミドル、ロングと立て続けに決めての連続バーディ。これで「苦手意識はないけど、アマチュア時代から出て予選を通ったことがない」というコースで、上位に名を連ねた。
「去年までパターで悩んでいました」。チャンス、ショートパット、残り1メートルすら決まらない。これではスコアも思うようにまとまらないはずだ。昨年10月の下部ツアー「かねひで美やらびオープン」では優勝したが、レギュラーツアーで思うようなプレーができなかったのも、ここが影響していた。
今季も開幕から3試合連続予選落ちを喫したが、その間も弱点克服のため試行錯誤を重ねてきた。クラブ選定のため、好きなピン型のパターをキャディバッグに5本携えて練習ラウンドに出たこともある。「キャディさんが大変だったと思います」と苦笑いを浮かべるが、今月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」で投入し、6位タイに導いた一本が新エースになっている。
それがオデッセイの『TRI-HOT 5K TWOパター』。3位タイになった先週の「フジサンケイレディス」ではコーライグリーンも攻略した。練習法もストロークをまっすぐに出すためのメニューを重点的に行い、「ようやくかみ合ってきました」と調子を上げている。
「そろそろ勝ちたい」という思いは強い。首位とは5打差だが「狙える位置だと思う。緊張すると思うけど虎視眈々と追い上げたい」と、逆転を意識してスタートする。古江彩佳、西村優菜ら同世代も活躍。さらに1学年下の西郷真央が驚異的な成績を残すが、「年齢が近い選手が活躍するのは刺激になるけど、自分が打った（叩いた）時が一番刺激になる」という強気も武器となる。チャンスをパターでスコアにつなげ、“初優勝”を手繰り寄せたい。（文・間宮輝憲）
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