<アジアパシフィックオープンゴルフ ダイヤモンドカップ 事前情報◇11日◇大洗ゴルフ倶楽部 (茨城県)◇7163ヤード・パー70>
世界アマチュアランキング1位の中島啓太(日体大4年)が今はまっているもの。それは“ミニドライバー”だ。テーラーメイドの『300ミニドライバー』。ロフト角はいわゆるブラッシーと呼ばれる2番ウッドなみで、体積も307ccとコンパクトなその1本にぞっこんだ。
今週は「中日クラウンズ」以来の国内男子ツアーに出場。会場の大洗ゴルフ倶楽部は各ホールが松林でセパレートされているだけでなく、フェアウェイが狭く、グリーンを狙える場所にティショットをおけるかがカギ。そんなコースだからこそ、「コントロールしやすくて曲がりにくい」と絶賛する、操作性に優れる1本は大きな武器となる。
距離が短く同じくタイトなコースでもある中日クラウンズでも投入し、その機能性とゲームプランに自信を深めた。そして今週は、さらに難易度が増すコースで、その真価を発揮する。飛距離は「マックスで290ヤード」というキャリーでエースドライバーよりも劣るが、それを補うだけのプラス要素に、「すごく気に入っています。ずっと使いたいくらいです(笑)」と今後の使用も示唆する。
日本を代表する名コースの大洗は今週月曜にはじめてラウンド。「コースが難しいですけど、しっかりとプランを立ててプレーできれば」と攻略法を見いだすのが難しいのは百も承知。そこで、信頼を寄せる新兵器で少しでも突破口を見いだしていきたい。
先週はJGAナショナルチームの合宿で今年度の新キャプテンとしての任務も果たしたが、「キャプテンとしてまとめたかったけど、まだまだそんな余裕はないです」と反省。「何かを残して卒業できるように」とアマチュア最終年は、後輩たちを引っ張っていく構え。この日も2年ぶりに来日しているコーチのガレス・ジョーンズ氏と密に相談しながら練習ラウンド、そしてミニドライバーの数値を見ながら打ち込んだ。
「しっかり楽しんで、自分のベストを出せればいいなと思います。大洗は苦しいと思うので、攻略できるように頑張りたい。攻略したいです」と意気込む中島。大勢のアマチュアも出場する本大会で、世界一の実力と存在感を見せつけるためにも、ドライバーはミニで、ゴルフはビッグに難コースに挑む。(文・高桑均)
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