<〜全英への道〜ミズノオープン 初日◇26日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇7461ヤード・パー72>
プロアマ戦を体調不良により欠場するも、無事本戦に出場することができた石川遼。初日を1イーグル・5バーディ・1ボギーの「66」でプレーし、今季最高の3位タイという好発進を決めた。体調不良の原因は「咽頭炎(いんとうえん)」と、その詳細を明らかにした。
前週の男子ツアー「ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント」には出場せず、土曜日と日曜日はトレーニングとラウンドを行った。そして今週の月曜日には、千葉県で行われた海外メジャー「全米オープン」の出場権をかけた日本最終予選会に参戦し、その切符は逃したものの、1日36ホールのラウンドを完走していた。
そして火曜日は岡山県に移動。今大会の舞台であるJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で行われた選手会の理事会に参加するのみとして、休養にあてた。「休んでいたつもりではいたけど、疲れは溜まっていたのかもしれません」と、その日の夜に喉が腫れていることに気が付いた。
翌日、まだ違和感がありながらも、プロアマ戦へ出場するため予定時間通りにコースを訪れた。「体がふらふらして、焦点も普段に比べて定まっていない感じがしました。普通のスピードで歩くことができないくらい。迷惑がかかると思ったし、プレーをするのは難しいと思いました」。レンジでウェッジを数球打つも、練習を取りやめて、JGTOのディレクターに欠場を申し出た。
プロアマ戦を欠場した場合、それが『止むを得ない理由』と認められない場合、本戦に出場できないことをディレクターから告げられた。熱もなく、その場で受けた新型コロナウイルスの抗原検査では陰性だった。体調が回復したら、ディレクターにその旨を申し出てその判断を仰ぐ、という決断を下した。
そのまま病院に直行し受診。治療は炎症を抑える薬を服用するのみ。そして、およそ16時間、たっぷりの睡眠を取って、ラウンドできる程度までに体調は回復した。そこで、病院で受検したPCRの陰性結果と「咽頭炎」という診断書を大会当日ディレクターに提出し、欠場理由が『止むを得ない理由』と判断され、出場許可を得た。
「自己管理をしっかり努めないといけないと思います」。プロアマ戦を欠場するのは初めてのこと。プロアマ戦当日には、ラウンドする予定だったアマチュア、代わりにプレーすることになった富村真治、そして主催者に挨拶をし、「埋め合わせをしたい」ということも申し出たという。
「このあと3日間もどうなるか分からない」という不安もまだ残っているが、そのなかで3位タイという成績でスタートさせた今大会。体調も、そしてゴルフの調子も、右肩上がりにしていきたい。(文・笠井あかり)
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