<〜全英への道〜ミズノオープン 2日目◇27日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇7461ヤード・パー72>
「いい感じ。だいぶ自分のスイングに合ったシャフトに巡り合えているなと思います。3番ウッドもテストしてみて、まだ前のままなので、すこしハードめで重くて硬い感じがします」と石川遼が答えたのは、ドライバーに新しく挿さっているシャフトについて。金と黒のコスメはまだ石川しか使っていないTour ADの新作なのだ。
石川がスイング改造に取り組んで2年とちょっと。今年は積極的にシャフトをテストしている。ドライバーでは長年、グラファイトデザインの『Tour AD PT-7 TX』を使ってきたが、今季国内開幕戦の練習日には『Tour AD IZ-6 X』を試し、試合ではフジクラの『ベンタスTR』を投入。それと平行して、「中日クラウンズ」ではアイアンのシャフトを『N.S.PROプロトタイプ』のXからSにフレックスを落としている。
その中日クラウンズで石川は、「いままでは切り返しが早かったので、そのスピードでしなりを生んでいました。いまは切り返しを静かに行っているので、軟らかくしました。振りやすくなってタイミングも合っています」とコメント。以前はややオーバースイング気味で切り返しがクイックだったが、いまはコンパクトトップに変わり、ゆるやかに切り返している。だから、ドライバーのシャフトも同じように、軽く軟らかいものにシフトしてきた。
石川にとって今大会の1つ前「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」の第3ラウンドから使用している金黒シャフトには、『Tour AD CQ-6 X』と表記してある。どういったシャフトなのか。グラファイトデザインのツアー担当、高橋雅也氏に聞いてみた。
「これは今秋発売予定のニューモデルですね。石川プロから『つかまりのいいシャフトが欲しい』と要望があって、ちょうど次のシャフトがハマりました」。IZに近いシャフトなのか。「そういうわけではないんですが…」と高橋氏は言葉をにごす。「残念ながらまだ詳細ははっきりとは言えないんです。つかまりいいタイプですね」。今季は徹底して右に打ち出して、左に曲げるドローボールを貫いている石川。右にスッポ抜ける球を嫌って、つかまりのいいシャフトを求めていたのかもしれない。
シャフトの傾向が変化してきたことについて高橋氏は、「石川プロは昔は振りかぶるタイプで、TXとか硬いシャフトが好きでした。でも、スイングがコンパクトになってきたので、イメージが変わってきたということですね」と話す。CQの意味についてもまだ不明だが、色は金と黒で決定している。来週以降は他のプロの手にも渡っていく予定だ。そうなれば、このシャフトの全容がもっと明らかになっていくだろう。
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