<マイナビネクストヒロインゴルフツアー◇第4戦Sky Hybrid Ladies Cup 本戦(1日競技)◇27日◇セントクリークゴルフクラブ(6475ヤード・パー72)>
将来ツアーで活躍することを目指す若手女子ゴルファーが経験を積むための場を提供するトーナメントとして、2019年に始まったマイナビ ネクストヒロインゴルフツアー(以下MNGT)。22年は年間12試合を開催する予定で、第4戦Sky Hybrid Ladies Cupがセントクリークゴルフクラブ(愛知県)で行われた。
1日競技は1ストロークの差が勝負を左右する厳しい戦いだ。それを実証するかのように、前半9ホールを終えた時点では1ストローク差で9人が首位争いをしていた。トップに立っていたのは3アンダーで和久井麻由と鈴木愛佳子(すずき・ちかこ)のふたり、1アンダーの3位タイには鬼塚貴理やセキ・ユウリら7人が続いた。
セントクリークゴルフクラブは幅がたった5ヤードの超縦長グリーンなど、独特の形状をしたグリーンがプレーヤーを悩ませるジャック・ニクラス設計のコース。2段、3段の段差がついたグリーンはピンポジションによっては置きどころが限られ、グリーンを狙うショットの高い精度が求められる。
わずかなショットのミスが選手を苦しめる。後半スタートホールの10番で和久井がバーディを奪取して抜け出すかに思えたが、続く11番でティショットをまさかのOB。ダブルボギーを叩き、逆に一歩後退。一進一退の厳しい首位争いが続いた。
混戦を抜け出したのは前半2アンダーの3位タイグループで折り返した福岡靖菜(ふくおか・はるな)だった。11番パー4と16番パー3でバーディを獲り、トータル4アンダーで追撃をかわした。ショットが冴え、ノーボギーのラウンドだった。
「自分のスコアに集中していました。まだ実感はないですけど、めちゃくちゃうれしいです」と、福岡。
タフなコースで上位の選手がスコアを落としていくなか、他の選手のスコアを気にせずコースと向き合い続けた結果だった。自分のゴルフに集中したことで、「ピンチにも自信を持って向き合えた」という。
MNGTに今季から参戦し、4戦目にして初優勝を遂げた福岡。このよろこびは「父と母に伝えたいです。お世話になっているどころじゃないほど応援してくれていて、心から感謝しています。報告をしてよろこんでくれる姿を想像するだけでうれしくなります」と言葉にした。福岡のこれからのさらなる活躍に期待したい。(文・河合昌浩)
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