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「風があったほうが余計なことを考えない」蛭田みな美が13人抜きで5位タイにジャンプアップ

＜アース・モンダミンカップ　3日目日◇25日◇カメリアヒルズカントリークラブ（千葉県）◇6639ヤード・パー72＞
初日は首位が8アンダーの山下美夢有、アンダーパーで回った選手は60人いた。スコアの伸ばしあいになって、優勝スコアは昨年大会の20アンダーを上回るではないかと思われたが、2日目から吹く強風がこの日も続き、バーディを阻む壁となって選手たちを苦しめた。出場選手143人中、3日間トータルでアンダーパーはたったの10人だった。
そんななか18位タイから出た蛭田みな美は5バーディ・3ボギーでふたつスコアを伸ばし、3日間トータル2アンダー5位タイでフィニッシュ。「前半はラフからでも打てていたんですが、後半に入って風が少し弱まったらボギーが来てしまいました。風があったほうが余計なことを考えないで、集中できたみたいです」と話したおり、後半13番パー3をボギーとした後、15番パー3と16番パー4で連続ボギーを叩いた。
「きのうフックが強く出ていたので、4番ユーティリティをアップライトからフラットな設定に変えたんですが、きょうはヒールヒットの右ペラが出てしまいました」と、パー3のボギーの原因ともなったスタート前のセッティングミスを反省する。
そして「4〜5メートルのパットが入ってくれて助かった」と、笑みを浮かべて明かした。「きのうはパッティングのタッチが合わなくて、イメージに集中するように父からアドバイスをもらいました」。父・宏さんは蛭田のコーチであり、今大会ではキャディを務めている。
宏さんのアドバイスは、「素振りのときから打ち出し初速のスピードをイメージする」ことだった。またショートパットでは「テークバックをゆっくり大きく上げてしまい、インパクトで合わせてしまうクセがあるので、テンポを一定にするように意識しています」という。これが結果に結びついた。
もうひとつ蛭田の武器があった。「シーズンの最初のうちはイージーなアプローチをミスして取りこぼすことが多かったんです。それで手前からのアプローチをたくさん練習しました」というように、ピッチ＆ランの基本的なアプローチを繰り返し練習したのだという。風が強くなれば強くなるほど、グリーンを外すことが多くなる。当然、アプローチの精度がスコアをつくるうえで重要になってくる。練習を重ねたアプローチが、ここで生きた。5番ホールのバーディはチップインだった。
前週の「ニチレイレディス」まで11試合に出場して、予選落ちが5回。首位と5打の差はあるが5位タイで最終日を迎えるこのチャンスはムダにはしたくない。「目標は常に初優勝とうのがありますが、まずはリランキングで30位以内に入ることを目指しています。トップはスコアを伸ばしているので、あすも上を見ながらやりたいと思います」と、気持ちを引き締めていた。（文・河合昌浩）

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