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同門・木村彩子の初Vでお尻に火 鈴木愛は昨年号泣の舞台で「自分も早く」

<資生堂レディスオープン 事前情報◇29日◇戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)◇6570ヤード・パー72>
「こんなに長く勝てないと思っていなかった」。大粒の涙を流した復活優勝から1年、鈴木愛が戸塚に戻ってきた。
2019年に賞金女王戴冠後、コロナ禍でのイレギュラーな日程も相まって大スランプに。ゴルフに関わるものを避けるほどまで落ち込んだが、ひたむきに練習を続けて栄冠を手にした。2年ぶりとなる優勝に「こんなに長く勝てないと思っていなかった」と号泣した。
そんな大会から1年が経った。「反響もかなりありましたし、17勝のなかでも特に印象に残っている試合です」と今でも思い出す。「今までは絶対勝ってやると思っていたが、今までにないくらい不安な最終日でした。久々の優勝でしたし、いろんな感情を含めて勝ち切れた印象のいいコース」と鮮明に覚えている。
なかでも16番パー5は忘れることはできない。1打差を追う最終日、残り95ヤードからPWで放った球はピン手前に着弾。2バウンドすると、そのまま転がりショットインイーグルに。この一打で西郷真央を逆転、見事優勝を掴み獲った。
このシーンは本人ならずとも、昨シーズンのなかでも印象的だ。「きょうのプロアマでもお客さんからとても印象に残っていると言われました。年間通してこれだけ試合があるなかで、覚えていてくださることはとてもうれしかったですね」。この日は2番パー5で残り126ヤードから9番アイアンでの3打目を直接カップイン。「あのときの再現だ!」と吉兆を感じさせた。
先週の「アース・モンダミンカップ」で同じ南秀樹氏に師事する木村彩子が初優勝を挙げたことも刺激となっている。会場でよく練習ラウンドをするという後輩の栄冠に「いいな〜」と本音半分冗談半分を交えつつ、「先に優勝されたのでお尻に火が付きました。頑張ろうと思った。切磋琢磨じゃないですが、自分も早く勝って追いつきたいですね」と持ち前の闘争心に火が付いた。
ここまでくれば連覇へ舞台は整ったと言っていい。「もう一度勝ちたい思いもありますし、優勝できなかったとしてもここから流れをつかみたい。いいきっかけを掴む大会にしたいですし、いいイメージで終わりたい」。今季も惜敗は少なくないものの、ここまで未勝利。今年も戸塚から流れをかえたい。(文・秋田義和)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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