<ニッポンハムレディスクラシック 最終日◇10日◇桂ゴルフ倶楽部(北海道)◇6763ヤード・パー72>
前週まで4週連続予選落ちを喫していた三ヶ島かなが、ボギーなしで4つのバーディを奪い、4日間トータル8アンダーとして11位タイで大会を終えた。特筆すべき結果ではないともいえるのだが、三ヶ島にとっては大きな意味のある終わり方だった。
今大会はシーズン前半戦の最後の試合。1週休んで7月21日に開幕する「大東建託・いい部屋ネットレディス」からシーズン中盤戦を迎えることとなるのだが、「先に向けて、いい締めくくり方をできたと思います」と三ヶ島。
続いた予選落ちについては「調子自体は悪くないんです。練習ではいい球を打っているのに、試合になると“アレッ”っていうようなとんでもないミスが出ていました。一発のダブルボギーやトリプルボギーで一つ二つ足りずに、悔しい思いをしていました。それでいろいろと思い悩んでしまっていました」と、苦しかった思いを打ち明けた。
普段から何かあると思い悩んでしまうタイプなのだとはいうが、「くよくよするのではなく、悩んでしまうんです」という。それがゴルフで悪いほうに出てしまった。考えすぎてしまっていたのだ。
「ボールを前に立ったら、その一打に集中。自信を持ち、勇気を持ち、自分を信じ切って打つ。それを今週から始めました。それがいい結果に結びつきました。4週間と時間がかかりましたが、経験してよかったと今は言えます」
スイングは悪くないのに、試合でプレッシャーがかかるとミスが出る。周囲から「大丈夫だから」と言われても、突き詰めて考えていた。それが不調を呼び込んだ。今大会では自信を持って目の前の一打に集中し、それに気がつけた。自信回復マジックとでも言えようか。これからは後ろを見ず、前に進むだけだ。
「今シーズンの目標は最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップに出ること。昨年、初優勝した試合です。絶対に出なくちゃいけない。ディフェンディングチャンピオンがいないなんて恥ずかしいですから」と、笑顔を見せる。
『JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』の出場資格は、年間の成績上位者とその年の優勝者。三ヶ島は「もちろん優勝者として出場します」と力強く話した。これからの活躍に大いに期待したい。(文・河合昌浩)
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