<北海道meijiカップ 2日目◇6日◇札幌国際カントリークラブ 島松コース(北海道)◇6557ヤード・パー72>
首位と1打差の3位タイに櫻井心那(ここな)。2打差の6位タイに浜崎未来(みらい)、岩井千怜(ちさと)、上野菜々子、小倉彩愛(さえ)、岩井明愛(あきえ)。昨年行われたプロテストに合格したルーキーたちが優勝争いに名乗りを上げている。
新型コロナウイルス禍の影響により、2020年に予定していたプロテストは21年6月に実施。そして例年通り11月にもプロテストが行われたため、6月合格組の93期生、11月合格組の94期生と今シーズンの“ルーキー”の層は厚い。
そして海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)出場のために、メルセデス・ランキング上位者がこぞって欠場している今大会。ベテランが制するのか、それともルーキー1番乗りで勝利を手にする選手が生まれるのか。最終日の意気込みを聞いてみた!
■櫻井心那(94期生)
今大会がレギュラーツアー出場わずか2戦目。初日に「70」をマークして3位タイにつけると、2日目も「70」と伸ばして4位タイ。初めての最終日最終組に入った。「心の準備ができていないので、最終日最終組はイヤです(笑)」とルーキーらしい本音も漏らしながらも、鈴木愛と上田桃子の元賞金女王ふたりに立ち向かう。
今季は下部のステップ・アップ・ツアーが主戦場。レギュラーツアーには「慣れていない」と話し、“今日大丈夫かな?”という不安もあるという。だが、今大会のキャディを務めるの2つ年上の兄で、「いつも通りプレーしやすい」と少しリラックス。1打1打マネジメントを確認して相談しながら、二人三脚で戦う。
「自分がここまで伸ばせると思っていなかったので、びっくりしています。本当にこんな順位にいることが信じられないです。こういうチャンスがあるからには、しっかり優勝をねらっていきたいです」
■浜崎未来(93期生)
2度目のプロテストで合格したプラチナ世代。25年ぶりに誕生した島根県出身女子プロゴルファーとして注目を集めた。ウェイティングから出場を決め、大会2日目はこの日ベストスコアの「68」をマーク。一気に優勝争いを繰り広げている。
「(島根では)ゴルフをしている人が少ない分、たくさん応援していただいています。いままでで一番いい成績で最終日を迎えられます。すごくドキドキはしていますが楽しみです。自分のプレーがしっかりできるように頑張りたい」
■岩井千怜(93期生)
岩井明愛の双子の妹。ステップ・アップ・ツアー「カストロールレディース」で、“93期生初”となるステップ初優勝を遂げた。レギュラーツアーでも1番乗りを果たせるか。ホステス大会の「ヨネックスレディス」は2位タイにつけ、先週の「楽天スーパーレディース」では自身2度目となる最終日最終組を経験。優勝に近い位置にいるが、その意気込みは控えめ。自分らしさを貫いていく。
「(順位や優勝は)意識していないです。見ている人に楽しいと思ってもらえるようなゴルフを心掛けたいです。怖がらずにピンを狙ったショット打っていれば、そのうちグッといくんじゃないかと思います」
■岩井明愛(93期生)
岩井千怜の双子の姉。昨年のステップ「山陽新聞レディースカップ」で優勝。今季はQT70位からスタートしたが、トップ10に2度ランクインするなどポイントを積み重ね、リランキングは30位に大きく浮上し、後半戦の出場権を手中に収めた。
「前半は結構耐えて、後半はチャンスに付いていたのに決めきれなかったですね。(妹の千怜と)2人でいい位置にいるので、優王争いに食い込めるように頑張りたいです。バーディチャンスに付けば、ガツガツいきたいです」
■小倉彩愛(93期生)
ここまでを振り返ったハイライトといえば、4月に熊本で行われた「KKT杯バンテリンレディス」。吉田優利、西村優菜、植竹希望との“四つ巴”のプレーオフを戦った。結果は惜しくも2ホール目で脱落。吉田、西村、そして古江彩佳に続く4人目のプラチナ世代優勝に挑む。
2日目を終えて9位タイ。上に9人いるが3打差と熊本のリベンジには十分にチャンスはある。
■上野菜々子(93期生)
アマチュア時代からプロトーナメントで優勝争いを演じ、「オーガスタ女子アマ」にも出場するなど経験豊富な22歳。渋野日向子とも親交が深く、以前には「彼女の優勝は初優勝のシーンから全部映像などで見ています。攻めのゴルフは印象的なので真逆なプレーですが(笑)」と話してくれたほどの仲だ。
その渋野は「AIG女子オープン」(全英)で2位につけて最終日へ。海の向こうからの刺激を受けながら、上野は北の大地で自分らしさを貫き、優勝戦線のトップに浮上したい。
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