<バンテリン東海クラシック 事前情報◇28日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>
星野陸也がバンテリンブランドの興和株式会社と自身初の所属契約を発表したのは、昨年大会の開幕前日。同社が大会の冠スポンサーについたのも昨年からだった。ホストプロとして臨む星野が意気込みを語った。
「昨年は本当に緊張しました。正直、震えました。自身初の(所属先の)ホストの大会で予選落ちだけは勘弁してくれと。いい思い出があります」と振り返る。昨年大会、初日は2オーバー・73位と出遅れたが、2日目はカットラインを意識しながら2つ伸ばしてトータルイーブンパー・50位タイで何とか予選通過。最終18番ホールでは思わず胸に手を当てて、ホッと安どの表情を浮かべた。決勝ラウンドでは「67」を2つ続けて、9位タイに食い込んでいる。
今年はここまで14試合中13試合で予選通過と抜群の安定感を誇るが、まだ優勝はない。「毎年優勝することを目標にしている。海外を挟んで連戦が続いたことで体重も減って、なかなか調子が上がらない。前半戦の良いイメージを取り戻して優勝争いをしていきたい。ここで優勝できたら最高ですね」。
シーズン前半は、国内開幕戦から6試合連続でトップ10に入り、毎週のように優勝争いを繰り広げてきた。しかし、5月に「全米プロ」、6月に「全米オープン」、7月に「全英オープン」と海外メジャーの連戦で体調を崩し、直近の8試合ではトップ10がない。しかし、先々週に新しく投入したドライバーとともに、少しずつ調子が上向いてはきている。
気合いが入る理由はもう1つある。10月10日時点の賞金ランキング上位5人には、米下部のコーンフェリー・ツアーの出場権をかけた最終予選会への出場権が与えられるのだ。もちろん星野の目指す先は、コーンフェリーで上位に入って、米PGAツアーに参戦すること。「今週は正念場なのでなんとしても頑張らないといけない」。星野は現在賞金ランキング8位で、5位の岩田寛との差はおよそ360万円。10月10日まで今大会を含めて残り2試合だが、賞金が高い今週の成績が重要になってくる。
上位進出、そして優勝を目指す上で、星野がキーポイントに挙げるのはティショット。「ラフに入るとグリーンは硬くて速いので止まらない。グリーン周りのラフも深くて面白くなりそう。ラフからのフライヤーの計算、スピン系の止める技術は見てもらいたい」と、ティショットのマネジメントに細心の注意を払いつつ、3年ぶりの有観客で魅せるプレーにも自信をのぞかせる。自分の夢のためにも、スポンサーへの恩返しのためにも、最高の結果を狙いにいく。
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