練習を始めるときにいつも迷うのが、「どのクラブから打ち始めるべきか」ということだ。ウェッジで短いアプローチからスタートし、徐々に振り幅を大きくしてゆくほうがいいのか、あるいは一番長いクラブのドライバーを思い切り振って、体を動かしたほうがいいのか……。
一般ゴルファーなら自己確定? トミー・フリートウッドの練習法
「私のおすすめは、ショートアイアンのハーフショットです」というのは、練習のアイデアは無尽蔵のツアーコーチ・石井忍だ。 「体がまだほぐれる前の硬いうちに短いアプローチから練習を始めると、手先だけで打ってしまう可能性が強くなります。とはいえ、いきなり長いドライバーでフルショットをするのも考えもの。体を痛める危険性があります」と、石井コーチ。 では、ショートアイアンのハーフショットを打つ際の注意点は? 「手先で振り幅をコントロールしようとせず、体の大きいパーツを動かす意識を持つことが大事です。バックスイングで胸を右に向け、ダウンスイングからフォローにかけて胸を左に向けること。体をしっかり回転させましょう。ティアアプしたボールから打ち始めるのもいいですよ」 練習のスタートは弾道や方向は気にせず、胸を回すことが最優先。スムーズに体が回転するようになるまで、ハーフショットを続けるのが正解だ。(取材・文/小澤裕介) ■石井忍(いしい・しのぶ)1974年生まれ、千葉県出身。東京学館浦安高等学校、日本大学のゴルフ部で腕を磨き、98年プロテスト合格。2010年にツアープロコーチとして活動を始め、多くの男女ツアープロを指導。また「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアへの指導にも力を入れている。
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