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【辻にぃ見聞】勝負どころで仕留めた申ジエの強さ 決め手は究極の“インサイドイン”

北海道最後の戦いとなった「ニトリレディス」は申ジエ(韓国)の今季初勝利で幕を閉じた。2日連続でトーナメントコースレコードが出るなど例年とはまた違った趣を見せた一方で、日本勢は軒並み苦戦した戦いでもあった。そんな今年の北海道最後のトーナメントを、上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が掘り下げる。
海外勢が圧倒!今大会をスペシャルフォトでプレーバック
■パーで上がる攻め方はナンセンスの16番 勝負どころで相手を仕留めたジエの強さ
舞台となった小樽カントリー倶楽部について「メジャーを除けば一番戦略性が高いコース」と辻村氏。「フェアウェイが狭く圧迫感が強い。ティショットに成功しても、2打目はグリーン周りが刈りこんであるため狭い落としどころを狙わないといけません。また、刈り込んであるラフに行けば池が絡むホールもある。こういったコースで大事なのは“ダボを叩かない”こと。ボギーは必ず出ますから。もちろん実現するのは難しいのですが…」。
ダボを打たずに優勝したジエ、2位のベイブ・リュウ(台湾)に対し、3位のイ・ミニョン(韓国)はダボ2つ。これでは厳しい。また、日本人最上位に入った鈴木愛もダボは1つもなく「日本人で数少ない、こういったメジャーのような試合の戦い方を分かっている選手」と評価する。
そんな小樽でも最難関とされるのが16番。フラットながら447ヤードとツアーでも屈指の長さを誇るパー4は、ほとんどの選手がパーオンできない。また、狙うにしても右に池が絡み選手の行く手を阻む。平均スコア4.5519は、もちろん18ホール中ナンバーワンの難易度だ。辻村氏いわく「パーで上がろうというマネジメントはもはやナンセンス。5で上がろうとして、4で上がれたら御の字」という攻め方がベター。その最終日の16番でジエがパーとしたのに対し、ベイブはボギー。ボギーでOKというホールでパーを獲れたことで、明暗が分かれた。
ジエはフェアウェイからの2打目がグリーン左のラフへ。左足がバンカーに入り、ピンに向かって下る難しいライ。強く入ればそのまま池に入るロケーションで、ふわりと浮かせた球はピン奥3mにピタリ。上りの難しくないラインに落とすスーパーアプローチからのナイスパーで、レイアップして2パットのボギーとしたベイブとの勝負をつけた。
「手首の柔らかさを活かしたジエさんらしい高さのあるアプローチは言わずもがなの素晴らしいプレー。ですが、その前のティショットと2打目にも注目してほしい。ティショットをジエさんはいつも以上に振って、飛ばしていました。普通のジエさんの飛距離なら2打で届かないホール。もしかしたらベイブさんがラフに入れたのを見て狙ったのかもしれませんが、明らかにワンチャンスでのパーを狙っていました。あわよくばバーディまで獲るぞ、と。そういった勝負どころへの嗅覚の素晴らしさ、対応力。そして、2打目をジエ選手はグリーン左のバンカーを狙ったと言います。“平らだから寄せられる”と。パーを獲りたいとはいえ、そんなルート基本的には選ばない。狙えるのは卓越した技術があるからです」
■難しいコースで力を出せるジエ 秘訣は究極の“インサイドイン”
その16番以外にも、2日目にはトーナメントコースレコード(3日目にベイブが更新)を出すなど難コースで圧倒的な強さを見せたジエ。「ジエさんは小樽以外でも葛城や袖ヶ浦といったグリーンが小さく、戦略性が高いコースの試合を狙ってきている印象があります。違う言い方をすれば、ツアーでも人が手こずるコースでより力を出せるタイプ」。難コース攻略を支えているのが高度なスピンコントロールだ。
「ジエさんのスイングを探っていくと、これでもか、という位ボールに近づいてテークバックからクラブを立ててあげて、リストと腕を柔らかく使いながら縦に振り下ろしてボールを高くふかしている。究極の“インサイドイン”のスイングです。要はオンプレーンということなのです。一見、後ろから見るとアウトサイドに上がっているように見えるのですが、ジエは体の軸に対して中心に上げています。クラブが外回りしていません。また、余計な力が入らずクラブの重さを使って下ろしてくるから、ボールにしっかりとしたスピンがかかります(辻村氏)」。
球の高さ、スピンの2つを駆使したボールを止める技術の高さは特筆すべきもの。「ボールを止めるためにはヘッドスピードとパワーが大事です。ジエさんは共にそこまでではないのに小樽のようなグリーンでも止められる。背丈で言えば日本人選手を合わせても小さいくらいなのに、です。そういう選手が日本人選手でも出てきてほしい」
ジエに対して賛辞を惜しまない辻村氏だが、最後に一言。「今大会でもジエさんにスロープレーによるバッドタイムの警告がでました。その後、プレーを崩したのを見れば分かるように、ジエさんといえども自分のリズムで出来なければ崩れます。それは分かりますが、みんな与えられた時間の中でプレーをしています。実際に罰打になる前にもうちょっと改善策を考えた方が良いと思います。ジエさんならきっと対応できるはずですから」
■ポテンシャルの高さは最大級 ベイブ・リュウはジエを見習うべし
一方、そのジエに最後まで食い下がったのが台湾のベイブ・リュウ。日本参戦3年目の彼女はこれまで2016年の「PRGRレディス」の9位が最高位だったが、これまでのベストを大きく更新する活躍を見せた。
「176cmとツアー屈指の高身長に加えて、スイングのかたちもとてもきれいです。とてもポテンシャルのある選手ですし、練習を見ていても1球1球に対する真剣さがこちらまで伝わってくる。これから大きく羽ばたく選手だと思います」
一方で足りない部分については「ジエさんが良いお手本となるだろう」と辻村氏。「まだスイングに柔らかさがないんです。だから良いショットと悪いショットとの差が大きい。もちろん緊張感もあったでしょう。また、体が強い分、そこに頼ってしまっているのかもしれません。その点、ジエさんは全くリキまずクラブに仕事をさせる。だから崩れない。ベイブさん自身も感じているかもしれませんが、全体的に柔らかみが出てくれば、ショットも安定して初優勝も見えてくると思います」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子らを指導。上田の出場試合に帯同、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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