<ISPSハンダマッチプレー選手権 準決勝・5位タイ決定戦◇9日◇浜野ゴルフクラブ(7,217ヤード・パー72)>
国内男子ツアー「ISPSハンダマッチプレー選手権」の4日目。あいにく決勝ではなく、5位タイ決定戦で相まみえることになった塚田陽亮と池田勇太。同級生対決ということで、ピリピリムードではなかったが、互いに負けたくない気持ちが伝わる熱戦を繰り広げた。
日韓頂上決戦!勝つのはどっちだ!?
勝負を決めたのは、17番パー4で見せた塚田の2打目だ。ピンまで残り128ヤードからピッチングウェッジで軽く打ったボールはピンそば1メートルにナイスオン。それを沈めてバーディを奪い、2&1で池田を下した。
「勇太はパットに苦しんでいたみたいですね。この試合で自分が勝ったのはとてもうれしく思いますが、だからといって勇太との距離は縮まったとはいえないでしょう(塚田)」
小池一平ら85年組のゴルファーは、ジュニア時代から池田の背中を追いかけて鍛錬を積んできた。けっして仲は悪くないが、いつか追い抜いてやるという気持ちでクラブを握り続けたという。塚田も間違いなくその一人だ。「なかなか届きそうで届かないんですよね、勇太の背中は。年齢を重ねてその差を詰めていければいいですね」
昨年、「日本ゴルフツアー選手権」を制したものの、今季はなかなか実力を発揮できずに苦しんでいた塚田。それでも、球筋をドローからフェードに戻したことでショットの安定感を取り戻してきた。残る課題はパッティングだけだったが、先週の「フジサンケイクラシック」から長尺パターを使って練習し始めたことで、ストロークが安定してきたという。
「一時はゴルフ場に行きたくないと思っていましたが、今は気持ちよくゴルフができるし、モチベーションも上がってきました」と笑顔を見せる。今季の獲得賞金額も1,000万円を越え、ようやく同級生のリーダーを追いかける体勢が整った。
文/山西英希
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