<山陽新聞レディースカップ 最終日◇17日◇東児が丘マリンヒルズゴルフクラブ(6,351ヤード・パー72)>
ステップ・アップ・ツアー第16戦「山陽新聞レディースカップ」最終日。台風18号の影響で決勝ラウンドは中止に。36ホール短縮競技となり、第2ラウンド終了時点がトータル8アンダー単独首位につけていたルーキーの金澤志奈がステップ・アップ・ツアー初優勝を手にした。
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2日目のラウンド後は、中止の可能性を頭に入れながらも、練習グリーンでパッティングのフィーリングを確かめていた金澤。「最終日(9ホール短縮競技)があると思って過ごしていました。しっかりと備えたいと思って…ですが追いかけられる立場で優勝争いをする経験なんてありませんから、ドキドキしていました」といい、気持ちを静めるために、宿泊先でもパッティング練習を繰り返した。
最終組は9時55分スタートだったため、中止の連絡が流れた6時はちょうど起床時間と重なった。「朝起きて、”あ、中止か〜”って。まるで実感はなかったです。外を見たら、まだ晴れ間も見える。コースにいったら”試合始めます”っていわれるんじゃないか…なんて思ったりもしました(笑)」。
「怖いくらい」という激動の半年間。2016年度までは中央学院大学に通っていたが、今年のプロテスト受験を希望し、今春に決意の中退。「死ぬ気で練習してきました」と準備を重ね、勝みなみ、新垣比菜、吉本ひかるら黄金世代が多数参加し、層が厚いといわれた7月の最終プロテストを9位タイで見事突破。さらにプロ4戦目で初優勝を遂げた。
最終日を前にして「大学進学を選んだ選択は遠回りではありません」と語っていた金澤。先生、仲間に恵まれたという大学生活。トレーニングによって飛距離が20ヤード伸び、2016年には「日本女子学生」のタイトルを獲得するなど、ゴルフ面で自信をつける期間だったが、精神面での成長のほうが大きいという。「高卒でプロを目指す選手がほとんどのなか、大学を選んだ私が活躍して、”一直線”だということを証明したい」という言葉に偽りはない。
地元の茨城県笠間市は、畑岡奈紗、星野陸也と活きのいい若手を排出しているが、金澤も今後活躍を期待される選手としてゴルフファンに認識されたことだろう。
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