<日本オープンゴルフ選手権 3日目◇14日◇岐阜関カントリー倶楽部 東コース(7,180ヤード・パー70>
最終予選から這い上がり、この「日本オープン」に出場している上平栄道。身長158センチながら、粘りのプレーに定評があり、今大会でも19位タイで予選を突破。この日は6バーディ・2ボギーの“66”をマーク。スコアを4つ伸ばして2位タイに急浮上した。
リーダーボードを駆け上がった上平は、「しぶといですよ! 今週は」と笑った。昨日までも良いパーパットを決めて、「とにかく我慢のプレー」で粘ってきた。第3ラウンドでは、「案外チャンスも多くて」。好調なパッティングでそれらを沈め、上位に浮上した。
先週、主催者推薦で出場した「HONMA TOURWORLD CUP」では45位タイだったが、この試合からパッティングが良くなったという。その理由は、「オーソドックスな構えをやめた」ことにあるという。
パッティングのセオリーでは、ボールは左目の真下にあるのが望ましいとされる。今平もそれに従ってきたが、9月の「フジサンケイクラシック」から試行錯誤を重ね、「自分が打ちやすい位置」を探してきた。それは左目の真下よりも、少し左の位置にあったという。セオリーよりも、球数を重ね感性で「狙ったところに打ち出せる」という最適なボール位置を見つけた。これが良く決まり、今週の快進撃の要因になっているという。
上平は2014年に、4年間守ってきた賞金シードを手放した。昨年末の6日間のファイナルQTでは決勝ラウンドに進めず、前半戦の出場権を得られないどころか、リランキングの対象にすらなれなかった。それでも今大会の最終予選を勝ち上がるなど、今季のレギュラーツアー出場は6試合目。5月の「日本プロゴルフ選手権」では7位に入るなど、すべて予選を通過し、賞金を積み重ねている。
現在の賞金ランクはシード圏外の80位。来季の出場権をかけサードQT(予選会)に出る予定だが、「できれば行きたくない」のが本音。「そのためにも頑張りますよ」。今後も試合出場の機会は少なく、虎視眈々と狙うシード復活のためにも、明日は大事な1日となる。
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