<日本オープンゴルフ選手権 最終日◇15日◇岐阜関カントリー倶楽部 東コース(7,180ヤード・パー70>
最後まで諦めずに戦い抜いた。しかし、2度目のタイトル獲得は遠かった。国内男子メジャー「日本オープン」の最終日、5打差の2位タイから逆転優勝を狙った小平智は、6バーディ・5ボギーの“69”でラウンド。スコアを1つ伸ばし、一時は1打差まで迫ったがトータル6アンダーで単独3位に終わった。
1番(パー4)での3パットなど、出だしで3連続ボギースタート。いきなり出鼻をくじかれたが、「全然取り返せると思ってました。バーディはこの4日間多かったですし、心配はしていなかった」。諦めずに首位を走る池田勇太を追走。最終ホールは1打差で迎えたが、ボギーフィニッシュに。「ボクはフェアウェイからチャンスにつけるというゴルフの仕方なので。ドライバーがフェアウェイに行かないとチャンスにつけられない。今回はティショットで優勝を逃した」。
ドライビングディスタンスの順位とフェアウェイキープ率の順位を足した数字で表すトータルドライビング部門は堂々のツアー2位。飛んで曲がらない正確なドライバーショットがプレーの要だが、今季1月から使用していたエースドライバーのフェースにヒビが入り、3日目からはスペアのものでラウンドしていた。
小平のパワーと正確なミート率が皮肉にも災いした。繰り返し同じ部分に当たることで、これまでも例年1年ぐらいでヒビが入ってきたという。これまではドライバーの使い始めが3月ごろだったので、オフに割れることが多かったが、今回のエースは1月から使用。10ヶ月目を迎えた今、大事なメジャーでの緊急事態。「運が悪かったですね。ただ、その中でもこの順位で回れたので。調整してもっと良いドライバーを見つけたい」。
同じモデルのヘッドでも、常人には分からない微妙な個体差を感じ取ってしまうのがトッププロ。これから残りの試合で納得のいく一本を見つけることができるかが、今後を左右する。
この大会で賞金2,200万円を獲得し、賞金ランクは2週間ぶりにトップ浮上。そして世界ランクは現在の76位から今回単独3位に入ったことで60位台前半まで上がる見込みだ。目標の50位以内を早々に決めるためにも新しい“相棒”の一日でも早い誕生が待たれる。
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