<三井住友VISA太平洋マスターズ 初日◇9日◇太平洋クラブ 御殿場コース(7,246ヤード・パー72)>
この日も苦しいラウンドになってしまった。先週の「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」で自己ワーストタイとなる4戦連続の予選落ちとなった石川遼。今大会の第1ラウンドは1バーディ・3ボギー・1ダブルボギーと振るわず、このコースでの自己ワーストスコア“76”の4オーバー81位タイと大きく出遅れてしまった。
【スイング連続】遼が本気で選んだ!理想のスイングトップ2
この日はドライバー、アイアンともに安定感を欠いたゴルフに。ティショットを林に打ち込んだ14番(パー4)は、林の中からの2打目でグリーンを捉えるナイスリカバリーを見せることもあれば、1番(パー4)はフェアウェイからの2打目をグリーンの右に外すと、アプローチを寄せきれずボギーとするなど、ナイスショットが続かない。初日から大勢のギャラリーがついたが、パーで安堵の拍手、ボギーで大きなため息がコースに響いていた。
結果が出ていない石川は、現在、大きなスイング改造に着手中だ。「自分の良い部分と悪い部分が混ざっている状態。以前のようなスイングに戻せば、そこそこはできるとは思っていますが、今は徹底的にやっているので。辛いですが…」。これまでよりも手首の動きやフェースローテーションを抑え、安定感の向上を目指した新スイングの完成へはまだ道半ば。今週から体と腕の同調を高めるためにタオルを脇に挟んでショットを打つ練習を取り入れるなど、試行錯誤を続けている。
この日は9時35分のスタートだったが、7時半にはコースの練習場へ。約200球を主にドライバーと5番アイアンを中心に打ち込んだ。「通常は60〜90球ぐらいです。新しいことに取り組んでショット全般を見直している状態なので」。
「明日も自分の思っているスイングをします。挑戦ですね」とまだ結果はついてこない状況だが、新スイングを試合の中で試していく意向だ。過去に2度制したコースでのワーストスコア、正直「葛藤もあります」と複雑な心境も覗かせた。
ホールアウト後も練習場へ。また300球近くを打ち込み、日が落ち始め気温が下がる中、最後の1人になるまで練習を続けた。この日は試合以外に500球近いボールを打った。「最後の50球ぐらいは、やっと気持ちいいと思えるボールが打てました」。先週は打ち込み後に疲労感もあったが、この日はそれに比べれば体も楽で「身体がいいスイングを教えてくれるのかもしれませんね」と充実した表情を見せた。
「自分のゴルフ人生を考えると今変えないといけないと思う。今はダメでも、これから先のために」。葛藤もあるが、今はただ自分を信じ前を向いて歩みを進める。
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