<ファイナルQT 最終日◇1日◇有馬カンツリー倶楽部>
最後の最後でまさかの出来事が起こってしまった。来季の出場権を懸けて争われる「ファイナルQT」の最終日、今季のプロテストに合格した“黄金世代”の1人・新垣比菜は2罰打を受け、トータル2オーバーの45位。来季の前半戦にほぼ出場できる30位以内に入ることができなかった。
事件が起こったのは、後半の11番パー5。3打目地点で気が付いた。「サンドウェッジがない!」。直前の10番ホールに置いてきたことを思いだし、キャディを務める父が慌てて引き返す。後ろの組が拾ってくれていたクラブを受け取り、すぐさま新垣のもとへ。新垣自身は11番のグリーンでクラブが届くのを待っていたのだが、この一連の動きがゴルフ規則6-7『不当の遅延;スロープレー』にあたり、2罰打が課せられることになった。
その後は「パニックになってしまいました。3つくらい取り返さないと、という気持ちで臨みましたが…」。何とか13番でバーディを奪ったが、その後は伸ばせず。結局2バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの“73”。悔しい悔しい1日となった。
「10番でバンカーを打った後、父に渡したところまでは何となく覚えているので、父がその場に置いてきてしまったんだと思います…」と原因を振り返る。たらればだが、ペナルティが無ければトータルイーブンパーの29位。前半戦の出場権を得られる順位だった。
最後まで何とも言えないという表情の新垣。「来年はステップ・アップ・ツアーがほとんどになると思います。そこでしっかりと力をつけつつ、リランキングで後半戦に出られるように頑張りたい」と話すのがやっとだった。
なお、45位の場合、すでに来年の前半戦出場権を得ている選手を含めて、第1回リランキング(6月4週を予定)までの10試合に出場することが可能。そこで賞金を稼ぎ、リランキングまでに賞金ランク上位に入ることができれば、第2回リランキングまでの出場権を得られる。
※1 ゴルフ規則6-7不当の遅延:スロープレー(抜粋・要約)
プレーヤーは不当に遅れることなく、委員会がプレーのペースについてのガイドラインを決めているときはそれに従ってプレーしなければならない。なお、あるホールのプレーを終えた後、次のティインググラウンドからプレーするまでの間も、プレーを不当に遅らせてはならない。ストロークプレーでは2罰打。
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