<ダイキンオーキッドレディス 2日目◇2日◇琉球GC(6,558ヤード・パー72)>
この日も“うちなんちゅ”の視線を釘付けにした。「ダイキンオーキッドレディス」2日目、沖縄出身の諸見里しのぶが6バーディ・3ボギーの「69」でトータル6アンダー・4位に浮上。地元の大声援を背に、優勝の見える位置でムービングデーへと挑む。
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バーディが先行するもボギーが早々に2つ来る展開となったが、百戦錬磨の実力者は慌てなかった。連続ボギーの次の15番で右4mを沈めると、17番では12mの超ロングパットを決めてイーブンに戻す。さらに18番パー5でも三打目を1.5mにつけて連続バーディ。バックナインでも1つ伸ばす好プレーに、沖縄名物の指笛は鳴り止まなかった。
状態はすこぶるいい。「去年の後半からショットが良くなって、“これはパターが良くなればいける”とオフにたくさん練習しました。ショットがいいので時間を多く割くことができましたね」。悩みの種だった肋軟骨痛も近年にないくらい良く、「こんなにいいのは2009年以来かも!」と1億6500万円稼いだ生涯最高の年を引き合いに出すほど。
そんな諸見里だが、開幕前はギアで悩んでいた。タイ合宿から帰国後、契約を結ぶテーラーメイドの新ドライバー『M4』をテストしていたが、ロフトが10.5度では、以前のドライバーと大きく性能は変わらなかった。そこで試しに9.5度にしてフェースを合わせたところ、飛距離が劇的に伸びたという。ただ、慣れ親しんだドライバーも捨てがたい。結局、開幕当日の朝までどっちのドライバーで行くか悩んだ。結局『M4』を選んだわけだが、この決断が大正解だった。
「前のドライバーも良かったのですが、M4は直進性があるのでフェアウェイキープをしやすい。曲がらないという安心感もある。あと、アゲインストに強くてこのコースでは本当に頼もしいです。たぶんアゲインストだと前のドライバーと20ヤード近く違うと思う。これは本当に大きいです」。
『M4』と言えば世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(米国)が、ハワイで行われた2018年米初戦「セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」でより直進性が高く風に強い同クラブが武器になりそうだと判断しバッグイン。2位に8打差の大差で優勝したことが記憶に新しい。特に最終日12番パー4で、残り433ヤードをピンのわずか15cmにつけるスーパーティショットは世界中のファンに大きな衝撃与えたドライバー。風への強さ、直進性、飛距離性能は折り紙つきだ。
首位とは2打差。「残り2日どういうゴルフができるか試される。いいプレーを続けたいと思います。新しいドライバーでは初めての雨のプレーになりそうなので不安はありますが、自分の決断を信じて頑張りたい」。今シーズン米ツアーで絶好調のテーラーメイド勢の勢いに乗り、“2009年”以来の優勝へ好位置で最終日を迎えたい。(文・秋田義和)
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