8日(木)、輸入車の販売・アフターセールスなどを行う株式会社ヤナセが、東京支店にて宮里優作へのスポンサー契約更新の発表とともに、宮里への「車両贈呈式」を行った。
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今回の車両贈呈は賞金王となった宮里への応援を兼ねた“ご褒美”だが、実はこんな裏があった。ヤナセの井出社長が語る。「賞金ランキングで2位になった2015年シーズンの次の開幕前に挨拶に来てくれたとき、宮里さんの何か励みになればと“賞金王になったらメルセデスベンツの車を贈呈したい”といったんです。16年シーズンはだめでしたが、昨年は逆転で賞金王になられて、こうして贈呈できるようになりました。私たちにとっても嬉しい式です」。ちなみに、車種は宮里が以前乗っていたメルセデスベンツのMLの後継車であるGLEとなった。
この振る舞いに宮里も感無量。「賞金王を獲ることができたのもヤナセさんのお陰で、トーナメントで快適に移動できたからだと思っています。お互いに願いが届いて嬉しいですね」と一礼。続けて、「またチャンスがあればお願いします。何台でもいただきます(笑)」と会場の笑いを誘った。
また、井出社長から「オーガスタで行われる大イベントで活躍されることを祈っています」と激励されたことを受けて「マスターズ」への思いを語った。「テレビでしか見たことなかった舞台に行ける事になり、とても楽しみです。高校生の頃、父と一緒に見ていたらふと“いつか連れて行ってくれよ”と言っていて、ようやく夢がかなったな、と。ただティショットを打つまでは出場したことにならないと思うので、体調にしっかり気をつけたいと思います」。先週に出場した「WGC-メキシコ選手権」でも万全を期して臨んだと話す。
また、コースに対する準備はほどほどに。「テレビなどで見ていますが、実際に行ってみると高低差や見え方が違うと思う。あまり先入観を持たずに行こうと思っています。ロケーションだけ確認していく感じですかね」。大一番が近づくにつれて選手間での話題にもあがるが、これも受け止めすぎずにいく。「みんな感じ方が違うんですよね。意外とバラバラ。たぶんみんなが自分のプレーにフォーカスしたかたちで見てるからだと思うので」。これまで同様に練習ラウンドから試合へ、上手く合わせて行くかたちで調整していく構えだ。
その内の数少ない準備は二つ。「ウェッジのシャフトをやわらかくしました。あと、丸山(茂樹)さんから“バンスがないウェッジのほうがいいんじゃないか?”と言われたのですが、元々無いほうなのでシャフト以外はとくに変えない方向です」。あとはオーガスタで頻繁に登場する左ドッグレッグに向けたもの。「ドローを対策していきたい。たまたまこの6週間の試合でドローを打たなければいけない機会が多かったので、いい練習になっています」と、こちらも着々と準備を進めている。
今後はミニ合宿を行った後、21日(水)から始まる「WGC-デル・マッチプレー」に出場する。「マッチプレーは勝ち進んでいかないと次のラウンドができないので難しさはありますが、試合感はいい状態だと思います。多くなく、少なくないのでちょうどいい」。夢舞台へ、心身ともに順調そのものだ。
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