<マスターズ3日目◇8日◇オーガスタ・ナショナルGC(7,435ヤード・パー72)>
ピンチを切り抜けたあとにチャンスあり。この日の小平智は、ことごとくしぶとさを見せた。「マスターズ」3日目にスコアを1つ伸ばした小平。5バーディ・4ボギーの1アンダー、トータルイーブンパーの21位タイで最終日を迎える。
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出だしの1番をボギーとするも、2番でバーディ、続く3番でもバーディを奪い、勢いに乗ったかに見えた。その後もショット、パットともに「調子は悪くない」なかで、「ピンの位置が難しかったので攻めきれなかった」と、持ち前の攻撃ゴルフを出せずに8番では1メートルのパーパットを外し、手痛いボギー。9番こそパーとしたものの、後半の10番に入ったとたんに正念場を迎えた。
「あそこと次をボギーで切り抜けたのが大きかったです」と振り返る小平。10番はティショットが大きく左の林へ。アンプレヤブルも考えるほどの状況から2打目は6ヤードしか出ず。3打目も30ヤード出ただけ。4打目は「170ヤードで9番アイアンでした」とこれを2メートルにつけて“ボギーセーブ”続く11番はティショットがフェアウェイと左のラフの境目。不安を持ちながら放ったセカンドショットはグリーン左の池へ。ところがここでも3メートルのボギーパットを沈めた。
「あそこでダボだったら気持ちが切れていたかもしれません。気持ちが切れなかったのでよかったです」と、続く12番の4メートルのパーパットも沈めると、13番パー5はセカンドでグリーン手前のクリークへ。運よく水の少ない場所に止まると、ここでウォーターショット。またしてもスーパーパーセーブ。「攻めればバーディが取れそうなピン位置が多かったので」と、攻めて攻めて、ミスしてもまた攻めて。強気のゴルフがその後の進撃を呼び込んだ。
15番のパー5は2打でグリーン奥へ。楽々バーディとすると、16番のパー3ではティショットで30センチにピタリのスーパーショット。17番でもセカンドを60センチにつけて3連続バーディ。「気持ちよかったです」と、ゾーンに入ったプレーに満足の笑みを浮かべた。18番もチャンスだったが、惜しくも入らず。終わってみれば首位との差は開いたものの、トップテンが狙える位置。「60台を出したい。トップテンに入れればいいですけど」と、来年の出場権が与えられる12位タイ以内も十分射程圏内。日本人6人目のトップテンへ。小平のチャレンジが最終章を迎える。
【過去の日本人トップ10入り】
2016年/松山英樹(7位タイ)
2015年/松山英樹(5位)
2009年/片山晋呉(4位)
2001年/伊澤利光(4位)
1991年/中嶋常幸(10位タイ)
1986年/中嶋常幸(8位タイ)
1973年/尾崎将司(8位タイ)
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