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単独首位発進も曇る表情…石川遼の「完全復活の位置づけ」はどこ?

<東建ホームメイトカップ 初日◇12日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(7,081ヤード・パー71)>
6年ぶりに「東建ホームメイトカップ」に出場した石川遼が、8アンダー・単独首位発進を決めた。

2017年は「カシオワールドオープン」2位タイでシーズンが終了。2018年は欧亜共催大会「メイバンク選手権」で5位タイに入ると、先週開催の地区オープン2戦で連勝。ゴルフファンの期待を大きく膨らませて、今大会に臨んだ。
この日インスタートの石川は、スタートホール10番でバーディ発進。12番パー5では2打目がグリーン奥のラフまでオーバーし、3打目のロブショットもカラーで止まってしまったが、スネークラインを見事に読みきり、約7mのバーディパットをねじ込む。序盤で勢いに乗ると、8バーディ・ノーボギー「63」でフィニッシュ。同組で回った大槻智春は「ギャラリーの気分になっていた(笑)。バーディ8個よりも、ボギーがなかったのがすごい」と圧巻のプレーに感嘆の声を漏らした。
だが本人の表情は浮かない。プレー中、ファンからの声援に応える表情は堅く、ホールアウト後も「コンディションも調子も、先週のほうがよかった」と笑顔はなし。
納得がいっていないのは、ティショット。「”このミスはしてはいけない”というケースが多い。悔しい内容になった」とミスショットを挙げればきりがないという。「先週よりも、試合に対しての気持ちが強すぎた。(国内)開幕戦ということで、頑張りたいという意気込みが強かった分、悪いクセが出て気やすい状況でした」と感触は悪い。だが「今の自分にできるベストなショット」を出し切った。
単独首位発進でも完成度は試合前と変わらず50%。「ドライバーからパターまで取り組んでいることがあるし、パッティングに関しても思ったとおりのヒットはできていない。突き詰めていけばいくほど完成はないと思いますが、不安な点はなくなってきている」。追い求めるゴールは遠く、まだ見えていない。
「いい手ごたえのゴルフができたら、もっといけたのかな。スコアは調子と比例しないので」と、「63」という結果とは裏腹に厳しい評価を下した初日。残りも3日間も試行錯誤は続く。(文・谷口愛純)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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