<東建ホームメイトカップ 初日◇12日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(7,081ヤード・パー71)>
開幕戦初日は、平日にも関わらず多くのギャラリーでにぎわった。理由の一つとして挙げられるのが、今年から国内ツアーに本格復帰を果たす石川遼の存在だろう。この日も多くのギャラリーを引き連れてのラウンドとなった。
初日の来場者数は3,595人。昨年同日の2,789人と比べると、約1.29倍。2016年は2,030人、15年は3,030人と過去3年と比べると最多となった。しかし、「2012年あたりですかね。いわゆる“石川ブーム”でしょうか。地面が見えないくらい人が入っていた時期もあったので」と大会主催者が振り返るように、石川が最後に同大会に出場した12年は5,266人ものギャラリーを動員。「だいたい10〜15%増で考えていました」と、予想を少し上回る数字にとどまったのも事実だ。
一方で、大きな変化が見られたのが、「女性の方が多い」という点。続けて主催者は、「松山英樹プロは玄人好みなのか、いつも来てくださっている方が多いイメージですが、石川プロはファン層が広い。今まで来ていなかった層が来て下さっていると感じます」と語った。
今年からジャパンゴルフツアー選手会会長に就任した石川の発案で、オリジナルグッズとしてピンフラッグを発売。大会4日間で1,000枚が用意され、11日(水)に行われたプロアマ戦では74枚、この日は87枚が売れた。「サインをもらいに行きやすくなったので、嬉しい」と、フラッグを手に選手にサインを求めるファンの姿も見られた。さらに、もう一つの新たな取り組みとして、ギャラリープラザで選手の公開インタビューも実施。石川自身と、同組で回った大槻智春が登場してファンを楽しませた。
「ギャラリーの多くは石川プロのところに集まっている。それは彼の力だし、華もある。でも、願いとしては、他の組も含めて大会全体が盛り上がって欲しい」と主催者側は語る。石川の国内ツアー復帰で盛り上がりを見せる一方、ツアーの人気低迷の課題も拭いきれないなか、新たな取り組みでどう変わっていくのか。まずは開幕戦4日間での動向に注目が集まる。(文・谷口愛純)
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