<中日クラウンズ 初日◇26日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(6,557ヤード・パー70)>
心機一転という言葉がピッタリとはまる選手、竹谷佳孝。2014年の「日本ゴルフツアー選手権」でツアー初優勝をメジャー大会で果たし、その後もシード権を獲得してきたが、昨年は賞金ランク98位で賞金シードは陥落。メジャー優勝の複数年シード権がまだ残るため、今季もツアー参戦は続けているが、自身の環境には大きな変化が続いている。
【LIVE配信中】中日クラウンズの様子を現地から写真でお届けします!
昨年までドライバーの使用契約を結んでいたメーカーと離別。さらにはウェアの提供もなくなり、今季はクラブ、ウェアともに完全フリーの状態。決まっているのはボール、グローブ、靴のみと、まったく違った境遇でシーズンをスタートさせた。
国内開幕戦となった「東建ホームメイトカップ」からはクラブも複数テスト。ウェアに関しても“自前”で準備し、プレーに最適なものを探す状況が続く。「東建ではユニクロのウェアも着ていました。自前で用意して、スポンサーさんのワッペンを自分でつけました」と、一風変わった経験を楽しそうに明かす。
昨年は長年悩まされてきた首痛が悪化。「無理をしてしまって悪い方向にいってしまった」と、春先から調子が上がらず、夏場には無理がたたり、途中棄権も経験した。トップ10フィニッシュはゼロ。厳しいシーズンを終えたが、そんな境遇の変化とともに、気持ちとゴルフにも変化が出てきた。
「今は心配ごとがない感じです。自分のなかの空気感が違うんですよね。落ち着いてできています。国内3戦は、すべて気持ちがすーっとしていて波が変わらない」と、一言で表すなら気持ちが座っている。「すべては自分の責任なので」と、結果に一喜一憂しないというのも静かな波のなかにいる理由だ。
「中日クラウンズ」初日は首位と1打差、4アンダーの3位タイ発進。新しい環境下で模索することも多いが、「むしろそんな状況を楽しんでいます」と、まずは好結果に顔もほころぶ。ユニクロ創業者の柳井正氏とは同じ山口県出身の竹谷。「なんかそんなところでも親しみがあるし、ポロシャツを見に行くのも楽しい。家族と一緒にウェアを見に行ったりすることもあります」。いい位置で予選を突破し、久しぶりの優勝争いに食い込むことができれば、ますます今の境遇に充実感を覚えることになりそうだ。
<ゴルフ情報ALBA.Net>