<中京テレビ・ブリヂストンレディス 事前情報◇16日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(6,441ヤード・パー72)>
国内女子ツアーの練習日のパッティンググリーンを眺めていると、大勢のプロが入念にパター練習をしているが、使用パターはさまざまだ。
【写真】中京テレビ・ブリヂストンレディスから生写真をお届け
目にとまるのは、やはり変り種パター。例を挙げると、1つは「ゲリンライフ」のマレットタイプを愛用するルーキーの金澤志奈。尊敬する申ジエ(韓国)から譲り受けたもので、たまに変更しても最終的には戻ってくる絶対的エースパターだ。金澤は先週の「ほけんの窓口レディース」で自己最高の5位タイフィニッシュ。「パットの好調さが要因です。今週のホステス大会も持続して頑張りたいと思います」と、信じるエースがあることは精神的に大きいだろう。
もう1つ紹介したいのは、岸部桃子が使用する「トゥーロン・デザイン」パター。「ピンタイプをもう4年くらい使っています。日本に入ってきたばかりのころからですね」と、同ブランドが立ち上がったときにコーチの紹介で手にした1本を長く愛用している。「トゥーロン・デザイン」は16年から「オデッセイ」ブランド同様、「キャロウェイ」の傘下となっているが、日本では今年1月に発売された変形マレット型の「トゥーロン・デザイン インディアナポリス」のみ。「新しいピンタイプの入荷待ちです」(岸部)と、新シリーズ展開予定を心待ちにする。今後はニューブランドの使用者が増えるかもしれない。
2つの例を紹介したが、シェアでいえばナンバー1は依然、オデッセイ。試合によって変動はあるが、約6割以上の選手が同ブランドパターを毎週使用している。だが、17年と18年ではオデッセイのラインナップ内でも、モデル別の使用率が変化している。
17年の「ワールドレディス サロンパスカップ」と18年の同大会予選ラウンドで使用パターを比較してみると、17年は大型マレットが全体の約4割と最も多かったのが、18年はピン型・ブレード型が約半数を占めていた。そのなかで最多の使用率を誇ったヘッドタイプはオデッセイの「#1W」だ。王道ピン型のソール幅ワイドモデルだ。
その要因をオデッセイのツアー担当スタッフに聞くと、「昨年末に大型マレットからブレードタイプへの流れは少なからずありました。そして今季は♯1Wが一気にきた。オデッセイのなかで、全ヘッドモデルのなかでナンバー1です。#1Wはブレードとマレットのいいとこどり。ブラックシリーズなどの時代からワイドなタイプはありましたが、正直ずっと“中途半端”な存在でした。ですが、いまはブレードのイメージを出しつつ、ワイドなやさしさをという流れで選ばれるケースが多くなっていますね。今季からショートスラントなどバリエーションが増えたことで手に取る機会が増えたと思います。『ショートパットはいいけど、ロングパットのタッチが合わない』という方から、『ロングパットでもタッチが出しやすい』という声を聞きます。男子ではない傾向ですが、女子ではいまは断然♯1Wです」。
『オーワークス ツアー シリーズ』でラインナップされている、さらにやさしい“ダブルワイド(通常のブレードタイプを2つ並べたような厚み)”も同じ流れ。大型マレットをエースとするプロも、練習ではタッチの感覚を養うために、ピン・ブレードタイプを使うという選手もいるが、“ダブルワイド”に変わっていく可能性もある。
ピン・ブレードタイプは難しい…、というイメージを持つゴルファーは多い。それでも見た目にも易しく、打ってみても易しい女子ツアー流行の「W」でワイドソールなら、自信を持って打てるかも?
<ゴルフ情報ALBA.Net>