<関西オープン 2日目◇18日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(7,124ヤード・パー72)>
「関西オープン」は初日を終えトップから3打差以内に27人がひしめく混戦模様となったが、その一方で開幕前に注目を集めた2人が出遅れた。それがともに2オーバー・87位で初日を終えた石川遼と谷口徹だ。
石川は初日、前半こそパープレーでしのいでいたが、後半になると「急にドライバーが悪くなった」と懸案のティショットに苦しみ、順位も急降下。克服すべきポイントについても「やりたいことができないし、できても続かない」とどん底でのプレーが続いている。2008年には、プロ転向後初優勝を飾った大会(当時はツアー外競技)で息を吹き返すか?
先週の「日本プロゴルフ選手権」を制した谷口も、開幕前から口にしていた「疲れ」が影響しスコアを伸ばせなかった。「(疲労で)足が踏ん張れず、切れ味が悪かった」というショットに加え、「練習ラウンド時より硬く、速くなっていた」というグリーンに苦しめられる1日となった。先週の劇的Vを演出した生命線のパターだが、平均パットが「1.8333」で全体の84位と低迷。パーオン率は全体28位と見劣りするわけではないため、体力の回復具合と持ち前のパットを駆使すれば、巻き返しは十分可能だ。
24人出場するアマチュアは、うち8人がアンダーパーで初日を終えるなど堂々のプレーを披露している。ここに首位発進の47歳・野仲茂や、1打差の2位タイにつける永久シード保持者の片山晋呉らベテラン勢に加え、比嘉一貴、稲森佑貴といった若手らも上位に入り混じり、オープントーナメントの醍醐味が味わえる展開となっている。
2日目がスタートし、現時点で時松隆光がトータル8アンダーの首位に浮上。野仲が追う展開へと変わったが、まだ全選手がスタートしておらず状況は混とんとする。この日の競技を終えたときに驚きの名前がリーダーボードの最上位にあっても、何らおかしくない状況だ。以下、初日の主な選手のコメントを掲載するので、その言葉からも今日のプレーを占って欲しい。
■2010年大会王者の野仲茂(首位・5アンダー)
「予選通過がまずは目標。(課題だった)アイアンショットがしっかりバーディチャンスについたので、難しいコースだけどしっかりとスコアが出た。関西での試合はいい成績が多いので、頑張りたい」
■日本ツアーデビュー戦の比嘉一貴(2位タイ・4アンダー)
「プロデビュー戦で緊張するかと思ったけど、いつも通りプレーできた。去年QTで色々あり(スコアの過小申告で失格)、海外でもプレーした。今ある状況で一生懸命やるだけ。自分が決めた攻め方を変えず、計画したマネジメントを突き通したい」
■片山晋呉(2位タイ・4アンダー)
「ずっと調子はよく、不安もない。スイングを冬の間に変えて、しっかりと球をコントロールできている。優勝争いができると思う」
■時松隆光(2位タイ・4アンダー)
「今年はいい所までいくけど、詰めが甘い。そんななか谷口(徹)さんの優勝はとても刺激になった。今は飛距離のゴルフが目立つなかで、飛ばない人でもパターでしのげばメジャー優勝できると再確認できた。僕もスタイルは似ているので、そこを目指したい」
■額賀辰徳(5位タイ・3アンダー)
「自分なりには納得したけど、そこまですごいスコアではない。しっかりとスイッチを入れ、予選通過がまず最初の目標。3日目、最終日はまだ見ていない」
■@岩田大河(13位タイ・2アンダー)
「守りの気持ちではなく、グリーンに乗ればバーディを狙っていきました。ローアマが目標。自分のルーティンを守るゴルフを通せたらいい」
■@田中裕真(13位タイ・2アンダー)
「ドキドキよりワクワクが大きくて緊張しなかった。まずは予選を通過して、4日間プレーしたい」
■@久保田皓也(13位タイ・2アンダー)
「マネジメントの部分では、ここは慣れたコースなので回りやすかった。明日も今日と同じ気持ちでプレーしたい。一緒に回る池田(勇太)さん、(ショーン・)ノリスさんからも勉強させてもらいたい」
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