<全米オープン 初日◇14日◇シネコック・ヒルズゴルフクラブ(7,440ヤード・パー70)>
朝から平均で7メートルを超える強風が吹き荒れた「全米オープン」初日。多くのビッグネームが苦戦を強いられる中、日本期待の松山英樹もシネコック・ヒルズGCの見えないワナにはまってしまった。1バーディ・4ボギー・1ダブルボギーの「75」。5オーバーの46位タイで初日を終えた。
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10番からスタートした松山は、スタートのティショットを左ラフに打ち込むと、セカンドショットはグリーンを大きくオーバー。奥のピンに対して難易度の高いアプローチを1クッションで3メートルに寄せると、これを決めてパー発進した。しかし続く11番パー3ではティショットをグリーン右手前のバンカーに寄らず入らずのボギー。振り出しに戻った。
前日の練習ラウンド中にエースドライバーが割れたため、急きょ投入したドライバーを手に苦戦を強いられるかと思われたが、「12番でフェアウェイに行ったので、大丈夫だなと思いました」と、そこから3メートルにつけてバーディ。しかし、その後はスコアを落としていった。
13番ではセカンドショットをバンカーに入れてボギー。15番パー4もティショットをラフに打ち込みボギーが続いた。16番パー5では、ティショットこそフェアウェイをヒットしたが、セカンドが大きく右に飛び、深いラフにつかまった。そこからバンカーに入ると、1メートルから3パット。痛恨のダブルボギーとし、そのまま4オーバーでハーフターン。後半は1ボギーにまとめたが、前半のドタバタが最後まで尾を引いた。
「ここまで崩れる内容ではなかったと思います」と、唇をかんだ。この日のフェアウェイキープは14ホール中11。「グリーンを狙うショットがカギになる」と大会前に話していたとおり、そこからのパーオンに苦労した。18ホール中グリーンをとらえたのはわずか半分。乗ってもバーディパットはカップに嫌われ、「何かが良くないから入らないのでしょう」と、悔しさをにじませた。
スコアには納得していないが、ショットの内容には満足している。難コンディションで上位陣が伸び悩んでいるのも救い。「もっと(風が)吹いてほしい。自分も崩れるかもしれないですけど、上位の選手が崩れてくれば楽しくなるじゃないですか」。最後は「帰って寝ます」と冗談で締めたが、悲願のメジャー制覇に向けて、目の奥のギラギラ感はまったく消えていない。(文・高桑均)
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