<ダンロップ・スリクソン福島オープン 3日目◇23日◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(6,961ヤード・パー72)>
最近、何かと話題にあがることの多い日大。その卒業生3人が、「ダンロップ・スリクソン福島オープン」で上位を席巻している。それが、トータル14アンダーでトップタイに立つ山岡成稔、トータル11アンダー・7位タイの堀川未来夢、トータル10アンダー・11位タイの松原大輔だ。同大ゴルフ部出身の若手三銃士が、優勝圏内で最終日に臨む。
「レギュラーでもチャレンジ(AmebaTVツアー)でも初めて」という最終組でコースに飛び出した山岡は、「緊張して(3番で)ボギーから始まりましたが、最後はアンダーパーで帰ってくることができた」と、まずは一安心の様子を浮かべた。終わってみれば1イーグル・4バーディ・1ボギーの「67」と好スコアをマーク。首位の座を守り、ツアー初優勝に王手をかけた。
そんな山岡は、この日の17番でリーダボードを確認したとき、真っ先に目に飛び込んできた名前があった。それが「堀川未来夢」の文字だ。「うわ、堀川、来てるやんと思った」と同期のラウンドに驚いたという。なぜなら、その堀川はこの日一気に順位を上げた選手の一人だからだ。
11バーディ・2ボギーの「63」と9打伸ばすビッグスコアをたたきだした堀川は、山岡と同じ日大ゴルフ部出身。「いつか最終日最終組で一緒に回りたい」という話もしていたそうで、「僕は最終組ではないですけど、それに近い所で(山岡と)優勝争いができる」ことを喜んだ。今大会中には「食事を断られました」と、「仲はいいですよ!」と強調。その姿からは、2人の関係性が手に取るように伝わってくる。
さらに、2人の2学年下の後輩にあたるのが松原だ。8バーディ・ノーボギーと2人に負けないラウンドを見せ、トップ10間近まで迫った23歳。妹の由美もプロゴルファーの松原は、関係が近い先輩とともに上位にいる状況を「不思議な感じです」と話した。「目の前の一打に全神経を集中してやりたい」と先輩を追い越す意気込みで最終日も戦う。
ネガティブな話題が飛び交うことも多い日大に差した、3本の光明。ツアー初優勝を狙う3人は、母校に朗報を届けることができるか?(文・間宮輝憲)
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