<サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース 初日◇13日◇イーグルポイントゴルフクラブ(6,588ヤード・パー72)>
若手有望株といわれ続けてきた選手が、自らの殻を破ろうとしている。国内女子ツアー「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース」初日。堀琴音が3バーディ・2ボギーで今季自己ベストとなる「71」をマーク。トータル1アンダーで45位につけた。71というスコアがベストという部分については「恥ずかしい」と笑ったものの、「やっていることが、スコアに繋がり自信になった」と不振脱却への糸口をつかむ一日となった。
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姉・奈津佳との同組で、多くのギャラリーを引き連れた堀姉妹。そのなかで琴音が、チャンスをきっちりと決め、安定のゴルフを続けた。1番パー4では残り100ヤードのセカンドショットを1.5mにつけバーディ発進。しかし、直後の2番ではラフに入ったティショットがすっぽり埋まると、脱出をはかった2打目をダフって20ヤードほどしか飛ばず。嫌な空気が流れかけたが、「その後がしっかりとピン筋に飛んでくれた」と、このホールをボギーでしのいだ。
3番パー5では、残り75ヤードの3打目を58度でピン1mにピタリとつけてバーディ。後半も1バーディ・1ボギーとして、昨年11月の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」3日目以来となるアンダーパーのラウンド。この結果に、「まだまだ完璧ではないですけど、やっとスコアになってきたので良かった。ミスが許せる範囲内のミスになってきた」と、大きな手ごたえを口にした。
今大会は堀にとって心機一転で迎えた試合だ。ジュニア時代から師事していたコーチの中島敏雅氏のもとを2週前に行われた「アース・モンダミンカップ」後に離れて“ひとり立ち”。「これまでの人生のなかで、自分で何かを考えたことがなかったので…。22歳になって初めての大きな決断です」と、新たな気持ちでシーズン後半戦に臨んでいる。
また、「ニチレイレディス」開催時の練習場で受けた、原江里菜からの助言が大きな支えとなっていることも明かした。「ショットが曲がるんです」と何気なくこぼしたところ、色々とスイングの技術指導を受けた。それが「大きなヒントになった」と糧になっている。「江里菜さんのおかげで救われた」。そんな感謝の言葉が自然と口からこぼれる。
今季は国内開幕前の米女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」に出場し、手首を痛めて大たたきの末に棄権。国内試合を2試合スキップして復帰したが、出場16試合で棄権2回、予選落ち13回、唯一予選通過を果たした「スタジオアリス女子オープン」も53位タイに終わっている。「行き先真っ暗だったところに希望の光が見えてきたかな」。この日のラウンドを終えた心境をそう表現した堀。「明日もアンダーパーで回りたい」という言葉を実現し、いま見えかけている光の輪郭をさらにはっきりとしたものにするために、懸命に戦うことを誓った。(文・間宮輝憲)
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