<杜の都仙台チャリティプロアマトーナメント 最終日◇30日◇杜の都ゴルフ倶楽部(7,233ヤード・パー72)>
ツアー外競技「杜の都仙台チャリティプロアマトーナメント」最終日が行われ、石川遼はトータル3アンダー。優勝した池田勇太と5打差の9位タイで大会を終えた。7月20、21日には地方オープンの「北陸オープン」に出場し3位。さらに8月5日には自身が中心となって今年発足したフューチャーGOLFツアーの新潟大会に参加するなど、男子トーナメント未開催の地で精力的にプレーを続ける。
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宮城県で行われた今回のチャリティートーナメントの2日間を終え石川は、「素晴らしい大会。今回が2回目の開催ということですが、さらに地域に根付いて認知度が高まっていって欲しいです」と感想を口にした。
日曜日に行われた初日は、トーナメント出場自粛明けの片山晋呉と同組でのラウンドとなったが、レギュラーツアー同様、多くのギャラリーを引き連れてプレー。この日の最終ラウンドでは平日にもかかわらずギャラリーが多数来場し、選手の一挙手一投足に多くの歓声やため息が聞かれた。その環境を用意してもらえたことに、「プレー中はレギュラーツアーもほかの試合も変わらない。選手にとって試合があるのはありがたいこと。試合でどれだけプレーできるかというのを判断することができる」と感謝の思いを伝えた。
日頃からジャパンゴルフツアー選手会会長として、そして何よりツアープレーヤーの一人として「ゴルフ界の活性化」を口にする石川。男子ゴルフの人気回復のため、様々な改革案を提唱するが、その一つに“トーナメント不毛の地”での試合開催がある。
先日の北陸オープンでは、2日間で6000人のギャラリーが集結。その現場ではこんな事を感じたという。「僕の耳に『富山でこれだけギャラリーが入るんだ』という声が聞こえた。トーナメントが普段行われていない地域だからこそ、たくさんの人たちが集まることを感じました」。そして、このゴルフの試合を求めている人々の声が、石川の背中を後押しする。
今大会後には新潟でのフューチャーGOLFツアーを迎える。第1戦の広島、第2戦の岡山は、西日本を襲った集中豪雨の影響で延期となり、新潟が実質的な開幕戦となる。“ゴルフ版地方巡業”ともいえる大会では、「まだ正式に募集などもしないといけない段階ですが、自分の案としては、トーナメントが何年も開催されていない地域を優先・率先して回っていきたい」と今後の展開に思いをはせている。
そして石川は「夢」として、こんな思いを明かした。「47都道府県すべてでトッププロが出るゴルフの大会を開催すること。1試合でもいいし、レギュラーツアーじゃなくてもいいから、それを自分が生きている間に実現できたらいいなと思います」。そして、そのために「選手は大会を盛り上げる責任がある。プレーの向上はもちろん、ツアーとして人を育てることもしっかりとやりたい」と選手会長、そして日本ゴルフツアー機構(JGTO) 副会長としての意思を示した。男子ゴルフの人気回復を目指し、そして自らが抱く夢を現実にするためにも、これからも日本全国を飛び回り、ゴルフの魅力を選手一丸となって伝えていく。(文・間宮輝憲)
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