<WGC-ブリヂストン招待 事前情報◇30日◇ファイアーストーンCC(7,400ヤード・パー70)>
今年の国内男子ツアー公式戦「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」を制して、現地時間の8月2日(木)に開幕する世界ゴルフ選手権シリーズ第4戦「WGC-ブリヂストン招待」の出場権をつかんだ市原弘大が、大一番に向けて調整を行った。
【写真】モンスターのセカンド地点からグリーンを望むとこんな感じ
2週前に出場した「全英オープン」からそのまま水曜日に米国入りしたという市原。大会6日前の金曜日から練習を開始している。その中でテストを行い、「入れる予定」というのが3番ウッド用のUSTマミヤ社の最新シャフト『ジ・アッタス』だ。
すでに「長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップ」から同シャフトをドライバーにさしていたが、ようやく3番ウッドにも個性的な虹色のシャフトがささった。「ドライバーからの流れもありますし、このシャフトは左に行きづらい。シャフトのしなりにクセがなくて使いやすいですね」と届いたばかりで即、投入した。
新シャフトのささった3番ウッドで攻略にかかるのはファイアーストーンCC名物の16番ホール。このホールは、1960年に同コースで「全米プロゴルフ選手権」が行われ、その際にアーノルド・パーマーがトリプルボギーをたたいたことから“ザ・モンスター”の愛称で親しまれている。667ヤードと距離が長く、市原の飛距離ではほぼ必然的にセカンドショットをスプーンで打つこととなる。
「距離は長かったですね。2オンする人がいるんだ、という感じです(笑)。ただ、ちゃんとレイアップできればバーディを獲れないわけじゃない。いろいろな攻め方ができると思う。平らなところから打てるようにうまく刻みたいですね」。市原の描くバーディルートにはスプーンの活躍が不可欠だ。
7400ヤードでパー70と総距離も長いコースで、「キャリーで290ヤード飛ばせれば下りになるホールが多くて、そこにかかるかかからないかはかなり差が出ると思う」と飛ばし屋有利なことは百も承知。だが続けて、「だからといって飛ぶから簡単というワケじゃない。フェアウェイは狭いですからね。正確に遠くに飛ばせる選手が一番だと思いますが、その次に有利なのは曲がらないこと。変に振りに行きすぎずにいきたいと思います」。日本ツアーナンバーワンの称号を手にした男は、怪物相手でも新兵器とともに自分を見失わずに挑んでいく。(文・秋田義和)
<ゴルフ情報ALBA.Net>