<大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日◇29日◇鳴沢ゴルフ倶楽部(6,685ヤード・パー72)>
黄アルム(韓国)が、9年間影をひそめていた輝きを取り戻した。初日に7アンダー・単独首位に立つと、そのまま首位を守り続けて迎えた最終日。1打リードの最終ホールでまさかの痛恨のボギー、トータル14アンダーでイ・ミニョン(韓国)とのプレーオフにもつれ込んだ。
【写真】生まれて初めて!アルムのセンターシャフトのパター
だが、「ミニョンはミニョン、私は私で自分のことをやるだけ」と、これを制して優勝をつかみとった。2年前からメンタルコーチに師事するなど、この勝利はいくつもの“変化”からもたらされていた。勝つためには「今のままでは何も変わらない」と、自ら変化を望む過程の勝利だった。
コーチとのスイング修正もある。元々ドローが持ち球だが、球筋がストレートに近くなり、ドローとフェードの打ち分けを練習していく中、ボールコントロールに自信を深めていた。また、元々球が高いが「ドライバーの高さを抑えるようなセッティングにしています」と、クラブ提供をするグローブライドの担当者も明かす。
グローブライドと契約しているわけではなく、ドライバーは3年前、フルセットは2年前から支給を受けている。そして、シャフトはずっとフジクラ製を愛用しており、「私は元々球が高いので、高さを抑えようと努力中で、シャフトも曲がらないものを使っています」と本人も語る。中でも最大の変化はパターだ。
「ヨネックスレディスからパターを2ボールからセンターシャフトの少し幅広のブレード型に変更しました。藤田さいきさんから“パターとストロークがあっていない”と言われたのがきっかけです。私は中学時代から2ボールを使っていたので、センターシャフトも生まれて初めてでした」(アルム)
「自分の中で、優勝はないと思ってました」。球筋の変化、高低・左右のボールコントロールと、初のセンターシャフト。いずれも取り組む最中で望外の結果が出たためか、「今後も1打1打がかみ合えば、今日みたいにスコアが出る。それだけです」と、9年ぶりの勝利にも涙はなかった。
【黄アルムのクラブセッティング(WITB=Whats in the Bag)】
1W:グローブライド オノフ ドライバー クロ
(10°,スピーダーエボリューションIV 569 / SR,45.5インチ)
3,5W:グローブライド オノフ フェアウェイアームズ クロ(15,18°)
3U:グローブライド オノフ フェアウェイウィングス クロ(21°)
5I〜PW:グローブライド オノフ フォージドアイアン
AW:グローブライド オノフ フォージドウェッジ(48°)
A,SW:タイトリスト ボーケイフォージド(52、58°)
PT:オデッセイ オーワークス #1WCS
BALL:タイトリスト プロV1
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