鉄の選択 間違えないアイアン選び

鉄を知る
アイアンの構造を理解しよう

重心深度
フェース面から重心までの距離。重心深度が深いとインパクトでフェースが上を向く傾向が強くなるので高弾道が打ちやすい。
重心距離
シャフト軸線から重心までの距離で、短いほどヘッドが返りやすい。
ホーゼル
ホーゼルが短いと低重心になって球が上がりやすく、長いと重心距離が短くなって操作性が良くなるという傾向がある。ちなみにフェースの高さよりホーゼルが短い「ショートホーゼル構造」に関してはキャロウェイが特許を保有しており、他社は許可なくショートホーゼルのアイアンを製造することができない。

自分のスウィングの現状と、
アイアンに何を求めるのかを明確にしておこう。

アイアンを選ぶ際に必ず決めておかなければならないのは、「クラブに何を求めるか」だ。
多少芯をはずしてもそこそこ飛んでくれるという許容範囲の広さを求めるのならキャビティだし、とにかく飛べばいいというのなら、キャビティバックでなおかつソールの広い飛距離系のアイアンがオススメだ。また、打感を重視するならマッスルバックがいいし、ピンを狙い撃ちできるようなハイレベルの操作性を求めるのなら、ソールが薄いマッスルバックというチョイスになる。
アイアンは本来飛ばすクラブではないので、コントロールが効くのが良いクラブだが、一口に「コントロール」といっても、ゴルファーの腕前によってその定義は変わってくるものだ。たとえば非力なゴルファーにとってのコントロールとは飛ぶことだったりする。なぜなら同じ150ヤードなら、6番で打つより7番で打ったほうがグリーンに乗る確率が良くなるからだ。
またスウィングが安定しない人は、クラブが自然にアドレスのポジションに戻るように設計されたアイアンが打ちやすくて「コントロールが効く」と思うのだろうし、逆に、上級者はそのオートマチックさを「コントロールが効かない」と感じるものなのだ。
ということは、まずは自分がどういうタイプのゴルファーなのかを知ることが大切なのだ。ヘッドスピードは速いのか遅いのか、払い打ちなのか打ち込むタイプなのか、持ち球はフックなのかスライスなのか、そういった自分の現状を知った上で、アイアンに何を求めるかを明確にすれば、選ぶべきアイアンは自ずと見えてくる。

ポケットキャビティ

バックフェースの下部がポケットのようにえぐれているキャビティアイアン。通常のキャビティよりも重心が低くて深いため、ボールが非常に上がりやすい。

中空構造アイアン

文字通りヘッド内部が空洞になっているアイアンでミスヒットに強い。構造上、重心は深く高くなる傾向があり、キャビティよりやや抑え目の強い弾道になる。

マッスルバック

フラットバックともいい、ヘッドが1枚の板構造になっているアイアンのこと。重量が重くなるためヘッドを大きくできないので、形状は小ぶりでミスに厳しいが、肉厚があるので打感が良く弾道が強い。

キャビティバック

バックフェースが凹んだ形状のアイアンのこと。ヘッドを大型化しやすく、それに伴いスウィートスポットが広くなるというメリットがある。ヘッドが大きくソールが厚いモデルは初・中級者向け、ヘッドが小さくソールが薄いモデルは上級者向け。

ミスに強いのはキャビティ、打感のよさならマッスルバック

アイアンを形状的に分類すると、キャビティバックとフラットバックに大別され、キャビティ型のバリエーションとしてポケットキャビティや中空アイアンがある。そして性能的には、飛距離タイプとコントロールタイプに分かれる。
主流はやはりキャビティで、中でも飛距離の出るタイプが人気だ。このタイプはソールがぶ厚く、重心を深く低く設定してあることから、構造的にはウッドやユーティリティに近いアイアンだといえるだろう。重心距離も長めで、フェースをターンさせながら払い打つアベレージゴルファーには心強い武器になるはずだ。ただしヘッドスピードが速く、あまりフェースローテーションを入れない上級者が打つと、フェースが戻らず右にプッシュアウトしやすい傾向がある。
ただ、キャビティだからアベレージ向けかというとそうではなく、操作性が良く上級者にも十分使えるキャビティもたくさんある。どこで見分ければいいかというと、ソールの厚みとホーゼルの長さだ。厚みがなければ重心はフェース面に近づくので、打感はマッスルバックに近づく。またホーゼルが長いと重心がネックに近づき操作性が良くなる。もちろん比重の異なる異素材をヘッドにインサートしている場合にはこの限りではないが、形状によるだいたいの性格は知っておくといいだろう。

ストレートネック

グースになっていないネックのことで、ホーゼル前端とリーディングエッジが一致しているクラブをこう呼ぶ。ラインが出しやすく、沈んでいるライでもボールを拾いやすいのでプロ・上級者に好まれる。

グースネック

ネックががちょうの首のように曲がり、リーディングエッジがホーゼル前端より後方にあるクラブのこと。振り遅れてもボールをつかまえられるので、フェースを返せない初心者にはメリットとなるが、振れるようになるとひっかけやすくなる。

厚いソール

重心が低くなるとともに重心深度も深くなるため、ボールを上げやすい。

薄いソール

重心がフェース面に近づくため、よりソリッドな打感とシャープな反応が得られる。

また、ヘッドと同等かそれ以上にクラブを特徴づけるのがシャフト。カーボンはスウィングの乱れに敏感で飛距離的なばらつきがあり、またモデルによって個性があり、打ってみなければわからない部分が多いのに対し、スチールシャフトは距離のばらつきがなく、価格も安くてオススメだ。ダイナミックゴールドはある程度パワーがある人向きだが、NS PRO 950GHなどの軽量スチールが装着されているモデルから柔らかめのフレックスを選べば、パワーがなくても十分使いこなせるはずだ。

スチールシャフト
ダイナミックゴールド(トゥルーテンパー)、ライフル(プレシジョン)、NS PRO(日本シャフト)が代表的なスチールシャフト。ダイナミックゴールドは重量約120グラムと重く、ある程度力のあるゴルファーがしっかり振りたい場合にチョイスするシャフトなのに対し、一時期流行ったNS PRO 950GHは重量95グラムと軽く振りやすいのが受けた。ライフルは表面にステップ(節)がないのが特徴で、内側に彫られた8本の溝がインパクトの衝撃を吸収する。


ダイナミックゴールド

フレックス表記の後につづく数字が大きいほど重い。S400とS200は同じ硬さで重量が異なる。S400=132g、S200=129g。X100、S400、S300、S200、R400、R300、R200の順にハードスペックとなる。


NS PRO 950GH

軽めのアイアンが好みなら950GHがおすすめ。フレックス表記は普通にX、S、SR、R。


ライフル

ライフルのフレックス表記は数字で、6.5/X、6.0/SX、5.5/S、5.0/SR、4.5/Rとなっている。


カーボンシャフト

アイアンに装着されているカーボンシャフトはモデルによって性質が違うので、一概にどうとはいえないが、軽いのは確か。フレックス表記は普通に、X, S, SR, Rと分けられていることが多い。

スウィングタイプによって合うモデルは違う

払い打つ ソールが厚いモデル
ダウンブロー ソールが薄いモデル
ヘッドスピード遅い、フェースローテーション多い 重心距離の長いモデル
ヘッドスピード速い、フェースローテーション少ない 重心距離の短いモデル

何を求めるかでチョイスは変わってくる

ミスが出にくいことを重視 キャビティバック + 軽量スチールシャフト
飛距離が欲しい 中空アイアン、ポケットキャビティ + カーボンシャフト
操作性と打感を重視 マッスルバック +ス チールシャフト

弾道の高さは重心の高さで決まる

高い球が打ちたい 低重心モデル
弾道を抑えたい 高重心モデル

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