<全米プロゴルフ選手権 3日目◇11日◇ベルリーブCC(7,316ヤード・パー70)>
3日目を終えた海外メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」。第2ラウンドが雷雨でサスペンデッドとなったことで、よりムービングデーの意味合いを強くした今大会。いよいよ、残り18ホールで100回目の王者が決まる。
「魔の18番」を360度カメラで撮影
その栄冠への最後の壁となるのが18番ホールだ。457ヤードとベルリーブCCのパー4としては、長いホールではないものの、やや左ドッグしており、グリーンの周りにはギャラリーが腰をかけるスタンドがいくつも用意されている。
第3ラウンドの難易度は18ホール中10位だったが、第2ラウンドでは3番目の難易度を誇り、6番ホールの次にダブルボギーを記録する数が多かった。
小技も巧みなバッバ・ワトソン(米国)が奥の崖下からのアプローチを大きくショートすれば、松山英樹は第2ラウンドで、手前バンカーからのアプローチが奥のラフへ。そこから寄せられず入れられず、ダブルボギーを喫し、一気に陥落してしまった。
18番の難易度の要因について、テレビ解説を務めている大町昭義は“2打目の地点とグリーン周りで風が違う”ことを指摘。
「セカンドショットの距離感がとても難しい。松山選手の時は、スタンドに囲まれているから、下からあがってくる風がかなり吹いていました。第2ラウンドの2打目(残り168ヤードから大きくショートして手前のバンカー)も、悪くないショットのはずなのに、上空で球が“死んで”いました」。
風が吹けば一気に難易度が上がるこのホール。ショートすれば手前のバンカー、オーバーすれば粘り気が強いラフと、難易度の高いアプローチが待っている。最後まで予断を許さない、今年最後の海外メジャー。最終ホールで生まれるドラマは喜劇か、悲劇か。(文・秋田義和)
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