<TOTOジャパンクラシック 事前情報◇31日◇瀬田ゴルフコース 北コース・滋賀県(6,659ヤード・パー72)>
金曜日に開幕する日米両ツアー共同大会の「TOTOジャパンクラシック」に挑む日米のトッププレーヤーの中で、本大会に強い思い入れのある選手といえば、上田桃子に違いない。
大会名称こそ変わっているものの、1973年から続く本大会は今年で第45回を迎え、会場は2005年まで行われていた滋賀県の瀬田ゴルフコース・北コースに戻った。当時はアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が5連覇を達成するなど、米ツアー組が圧倒的な強さを見せていた時代だ。
そんななか、当時の「ミズノクラシック」を07年に制したのが上田桃子。最終日にアルバトロスを達成するなど、圧巻のゴルフで海外勢を退けた。当時、本大会での日本勢優勝は98年の小林浩美(現LPGA会長)以来、9年ぶり。21歳の上田は、この優勝で弾みをつけて最年少での賞金女王戴冠とともに、翌年からの米ツアー進出への足がかりとした。11年にも上田は本大会を制覇。今世紀に入ってから本大会での日本人優勝は上田ただ1人。大会に向けての調整にも熱がこもる。
コースこそ変われど、今年もこの舞台に戻ってきた上田。「1年に1回しかない海外選手とプレーができる大会ですし、スコアの伸ばしあいになると思うので、くらいついていきます」と気合十分。「思い出の多い大会ですし、今年は今年で、“一発”決まるショットが打てればいいなと思います」と、アルバトロス達成時のような熱狂を再び生み出す気持ちにあふれる。
そんな上田から一言。「今年の日本人選手のなかで、最年長なんです…」。現在32歳の上田は、これまで出場していた大山志保や表純子といったベテラン勢がいないなか、日本ツアーの筆頭格。「日本人がなめられないようにしないといけないですね」と、ますます気合を込める。
それでも会場では、かつて米ツアーで戦った仲間たちと思い出話にふける。「米ツアーも若手選手がどんどん増えていって、当時一緒にやっていた選手も少なくなってきました。だから、なおさら彼女たちに会うと懐かしいというか。同窓会のような感じです」と話すが、気持ちは大会3勝目に向けて高揚。「強い選手と戦う中でまだまだ上はあると思うし、まだまだ自分の可能性を感じている」と、日本総大将として海外勢を倒しにかかる。
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