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“大ホームラン”が飛び出すか？　ルーキー・渋野日向子がイーグル締めで2位浮上

＜ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 2日目◇10日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース（茨城県）◇6560ヤード・パー72＞
“黄金世代ルーキー”の渋野日向子が、1イーグル・2バーディ・ノーボギーと圧巻のラウンドで「68」をマーク。トータル5アンダーまで伸ばし、2位タイで決勝ラウンドにコマを進めた。
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最終18番パー5。前日から2つ伸ばして上位フィニッシュ目前に、締めのビッグプレーを見せた。フェアウェイ左サイドから残り228ヤードのセカンドショットで、3番ウッドを一閃。「狙いよりも相当左に行ってしまった」という打球だったが、ピン4mの位置に落ち2オンに成功した。軽いスライスラインを読み切りイーグル奪取。首位に1打差と好位置で、明日のムービングデーに向かう。
6番パー3では、8番アイアンで放ったティショットがワンバウンドでピンに当たり、あとわずかでホールインワンというプレーも。「入っちゃえばよかったのに」と言って笑ったが、随所で大きなインパクトを残す一日となった。「試合前は難しいコースだし、こんなスコアが出るとは思わなかった。予選を通ればいいと思っていたのでビックリ」というが、“思わぬ”優勝争いに終始笑顔だ。
「今でもゴルフよりもソフトボールが好き（笑）」と言い切るほど、小学校時代はグラウンドでも白球を追いかける少女だった渋野。ほぼ同時期の小学2年時に、ゴルフとソフトボールを始め、今でもオフには地元・岡山県に戻り小学生と一緒にバットを振っている。そのことが「小さい子供たちに癒されています」とメンタル面を整えることにつながるだけでなく、しっかりとゴルフにも生きていることを自覚している。
例えば、ゴルフに影響が出ないよう左打ちに変えたバッティングは、「体のバランスが良くなる」ことに大いに役立つという。また、もともとピッチャーだった経験が「投球とアプローチは似ている気がします」とグリーン周りで生きている。「来年の東京五輪も（ソフトボールの）観戦にいきます！」。中学時代に岡山県ジュニア（中学女子の部）を3連覇したことでゴルフに専念することを決めたが、プロゴルファーになった今も、ダイヤモンドで培ったものを大事にして、成長を続けている。
昨年プロテストに合格したルーキーながら、今季自身初戦となった「ヨコハマタイヤPRGRレディスカップ」で6位タイ。さらに「フジサンケイレディス」でも2位タイに入るなどコンスタントに上位争いを続け、ブレイクを果たそうとしている。また実力だけでなく、底抜けの明るさも、ツアー会場で人気を集める理由の一つだ。
「今年の目標はシード入りです」というが、すでに賞金約1141万円を稼ぎ、すぐに到達しそうな勢い。「調子がいい時に1勝したいですね。いつか勝てたらいいなと思います」と上方修正も視野に入れるのは当然だ。この茨城の地で“大ホームラン”が飛び出しても、なんら不思議ではない。（文・間宮輝憲）
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