シーズン途中にシード選手以外のTP登録者を賞金ランキング上位順に並び替え、リランキング順位に基づき出場資格を付与するリランキング制度。昨年からスタートしたこの制度も2年目を迎えた。その第1回リランキングが「アース・モンダミンカップ」を終え決着。いよいよ中盤戦の出場優先順位が確定した。
滑り込みセーフ?アン・シネ気合の白ウェアでリランキングクリア【写真】
第1回リランキング前の最終戦は優勝賞金3600万円のビッグ大会。一発逆転も可能なだけに、多くの選手がここに照準を合わせていた。中盤戦は昨年より1試合増えて、さらには4日間大会が増えるなど、昨年よりは下位の順位でも多くの試合に出場できるとみられるが、おおむね35〜40位あたりの選手は安泰といえそうだ。
前半を終えた段階で、リランキング対象者のトップに立ったのは渋野日向子。昨年のQTは40位。今季第2戦、自身の初戦となった「ヨコハマタイヤPRGRレディス」で優勝争いの末に6位タイ。一気にその名は知れ渡り、6週後の「フジサンケイレディスクラシック」で2位タイ。そして5月の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で劇的な優勝を飾った。その後は一時調子を落としたが、「ニチレイレディス」7位タイ、そしてアース・モンダミンカップで単独4位。シーズンの獲得賞金も5200万円を突破して、一気に主役のひとりに躍り出た。
リランキング2位につけたのは3月の「アクサレディス」でレギュラーツアー初優勝を果たした河本結。早々にリランキング卒業を果たした。3位には今季、日本ツアー初参戦のペ・ソンウ(韓国)。こちらは優勝こそないが、安定した成績を残し獲得賞金も3800万円を突破。初シードも濃厚な位置で後半戦に入る。
黄金世代の吉本ひかるも惜敗続きで優勝こそ逃しているが、たび重なる優勝争いもあり獲得賞金3000万円超え。早々にシード当確ランプをともし、リランキングを卒業。そして、アース・モンダミンカップで大きく飛躍したのは宮里美香。優勝争いのうえ、2位タイフィニッシュ。年間獲得賞金も2800万円を超えて、リランキング5位と、出場優先順位を昨年のQT27位から大きく上げた。
そのほか、昨年のQTより大きく順位を伸ばしたのはリランキング7位のS・ランクン(タイ・QT32位)、同10位の高橋彩華(QT28位)、同13位の金澤志奈(QT52位)、同14位の稲見萌寧(QT103位)ら。リランキング15位の淺井咲希までが獲得賞金1000万円を超えるなど、ハイレベルな戦いが演じられた。35位の大西葵(QT4位)、39位の野澤真央(QT56位)や45位のアン・シネ(韓国・QT51位)らもほぼ全試合に出場できる順位で第1回リランキングを終えている
その一方で、賞金の積み重ねに失敗し、出場権を喪失した選手は涙をのんだ。昨年の賞金ランキングやQTで前半戦出場権を確保したものの、前半戦でこれを手放したのは、昨年の賞金ランキング55位に終わり、シードを喪失した渡邉彩香。予選落ちがかさみ、獲得賞金は163万円あまり。リランキング62位で、かなり限定的な出場優先順位となってしまった。
昨年のQTで10位に入った新海美優は119万円あまりの賞金に甘んじ、リランキング65位。QTを6位でクリアして前半戦を戦った三浦桃香は獲得賞金が100万円を割り込み、リランキング69位に涙した。また、初優勝が期待されながらシード落ち、昨年のQTでも82位に終わり、逆転での出場権を目指した堀琴音は、42万6000円しか稼げずリランキング83位。後半戦出場権獲得にはいたらなかった。
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