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アイアンの飛距離性能向上ゆえの問題 三ヶ島かなに見るPWとAWの距離の差を埋める方法【女子プロから学ぶセッティングのスパイス】

アマチュアゴルファーは女子プロのスイングを参考にした方が良いと言われている。なぜなら女子プロの平均的なヘッドスピードは、一般的な男子アマの平均値と同じ40m/s程度だからだ。
“Y字”に注目! 三ヶ島かなのスイングはどこがすごい?【連続写真】
だが、本当に参考できるのはスイングだけだろうか。女子プロたちも我々アマチュアと同じように「球が上がらない」、「スピンがかかりすぎてしまう」といった多種多様の悩みを抱えていて、それを矯正しているのは、スイングだけでなく14本のクラブたちなのである。
そこで、女子プロたちがクラブセッティングにしている、ちょっとした工夫=スパイスをピックアップ。クラブ選びの参考にしてきたい。今回は三ヶ島かなの47度のウェッジ。
最近はウェッジを厚く入れる女子プロが増えている。河本結も3本入れているし、イ・ボミ(韓国)もPWの次に48度のウェッジを入れている。ただ、「ニッポンハムレディス」で3本目のウェッジを入れた三ヶ島かなが2人と違うのは、47度を入れるために抜くのが5番アイアンやUTではなく3番ウッドという点。「サマンサタバサ レディース」ではどうしても3番ウッドが必要となったため、47度のウェッジを泣く泣く抜いた。
「私は飛距離が出る方ではないので、パー5の2打目は大体レイアップすることになるのですが、それが思ったより飛んだり飛ばなかったりとミスしてしまったときに残る距離が50度のウェッジでギリギリ届くか、PWで抑えて打たなければいけないかの距離が多かったんです。それがちょうど110ヤードを切るくらい。じゃあその距離を打つ番手を作っちゃおうかとなりました。PWが45度と立っていますし、ブリヂストンのクラブ自体が飛ぶのかなと」(三ヶ島)
ニッポンハムでスプーンを抜いて入れたのが47度、50度、58度。この組み合わせがいいらしい。「50度、58度は普段から入れていて、自分が求めている距離がその2本。その差は広いけど50度で打ち分けできる距離だからいいだろうと。たださっきも言ったようにPWと50度の差が大きすぎた。そこを埋めるのが47度なわけです」と三ヶ島は話す。
でも、なぜ抜くのが3番ウッドだったのか。
「UTとかのクラブを抜く選択肢は全くないです。UTは得意だし、長いパー3でも使いますし、パー5のセカンドで刻むときにも持つ。UTはクラブ選びとしては、アイアンのような感覚で、10ヤード刻みで入れている。生命線とも言えるクラブです。5番も外せない。ということで3番ウッドを外しました。ニッポンハムの桂ゴルフ倶楽部は地面が固かったのでランがよく出ました。2オンできるホールはなかったですし、刻むときも5番ウッドでよく転がってくれたのでそこまで必要がなかったんです」(三ヶ島)
このセッティングはアマチュアにもおすすめだと三ヶ島はいう。「3番ウッドは難しいですし、ミート率も5番ウッドの方が良いとも思います。クラブの性能が良くなって、飛ぶようになってきていますからね。何よりも、例え前に飛んでも、寄って入らなければ意味がない。ゴルフは寄せてナンボですよ」と話してくれた。
アイアンの飛距離性能が上がったがゆえの、PWとAWとの距離の階段問題。三ヶ島はその差を埋めるべく47度のウェッジを入れるため、泣く泣く3番ウッドを抜くこととなった。プロコーチ&クラブフィッターの筒康博氏が、この問題に対しての解決策を説明する。
ロフトが立った“飛び系”アイアンの普及で、スポットライトが当たっているこの問題。だが、クラブの歴史を遡ると80年代前半にはすでに起こっていたことだった。「PWのストロングロフト化と多ウェッジ化をセットで、と考えるとブリヂストン『MTNIII』に『P/S(ピッチングサンド)』が登場した80年以降以降と考えられると思います。ただ、ルールで『14本』になるまでは何十本もクラブをキャディに運ばせた…なんて歴史もあるので、打ちたい距離にあった最適番手の追求は今に始まった事ではないとも言えます」とウェッジのロフト角についてはかれこれ30年以上もクラブに携わる人たちは議論を重ねているのである。
では、なぜ今ここまで注目を集めているのか。「現代アイアンでここまで多ウェッジ化が進んだのは、ヘッド構造の違いも大きいと思います。プロモデルアイアンでも異素材や重心設計の工夫でロフト以上に飛距離が出やすいアイアンに比べて、基本的に単品ウェッジはマッスルバックがほとんど。三ヶ島選手のヘッドスピードでは同じ構造のアイアンでロフト5度の差はフルショットで15〜17ヤードの差になるのでは?と推測しています」。アイアンの進化により“楽に”飛ばせるようになったことが、逆にウェッジとのギャップを広げている。
クラブフィッターとしてはクラブの多様化をポジティブに捉えている。「現代アイアンの性能差、特にモデルよって番手のロフトが大きく違うことは選択肢が広がって良いことだと思います」。だからこそ、自分のアイアンをちゃんと知るのが大事なのだ。
「その反面、現実にはゴルファーが自分のアイアンのロフトを知るなんて少ないのが現実ではないでしょうか?また、アイアン選びをする際ショップでの試打もほとんどが7番アイアン。当然PWのロフトを確認してから購入するのは競技ゴルファーだけだと思います。今回の三ヶ島選手のように、短い番手のロフトってアイアンセットには重要な要素です。アイアンを選ぶ際に『セットとしての使用感』を真摯に説明してくれるショップ・スタッフの方に是非相談して欲しいです」
その上で、筒も三ヶ島同様に3番を抜くという選択肢は大いにありだと勧める。「3番ウッドはラウンド時の使用頻度が少ないので、皆さんの練習量やミート率を考えると5番ウッドの方が戦略上は有利です。最近のクラブは飛び性能も高いので、是非バッグに入れて欲しいです。三ヶ島選手のように、次打にグリーンを狙う意識を取っておく意味でも効果は大きいと思います」。使用頻度、使い勝手を考えれば3番よりもフォーカスすべきは5番なのだ。
一つ注意点が。だからといって3番を抜いてウェッジを入れればいい、という簡単な話ではないということ。
「毎日ゴルフを仕事としている女子プロたちでさえ、クラブ選びやセッティングを工夫しています。スコアや腕前の話の前に、『ラウンド時の使用頻度』と『良い時のプレーに必要不可欠な番手』や状況を想像しながらバッグに収めていくと『結果として抜く番手』が見つかると思います。今回の話は『3番ウッドの是否』ではありません。例えば、ドライバーが苦手で3番ウッドでのティーショットを多用する人なら是非入れておいたほうが良いです。三ヶ島選手だって『15本目』なら3番ウッドのはず。これって普段から色々なクラブを物色してあるから出来ることなんです。逆にPWで縦の距離を打ち分けるのが得意なゴルファーなら、わざわざ上の番手を減らしてウェッジを入れないほうがいいかもしれません。まずは自分のアイアン性能とプレースタイルをもう一度見直してみましょう!」
解説・筒康博(つつ・やすひろ)/プロコーチ・フィッター・クラフトマンとして8万人以上のアドバイス経験を生かし、現在は最先端ギア研究所『PCMラボ』総合コーチ、インドアゴルフレンジKzヘッドティーチャーを務める。ALBA本誌ギア総研をはじめ様々なメディアでも活躍している。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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