自分でも驚きの優勝だった。「まさかここで勝てるとは思っていなかった」。なぜなら黄アルム(韓国)は3試合前の「デサントレディース」で、原因の分からないミスショットを連発し「号泣」していたからだ。
短縮競技となってもシブコスマイルは健在!【最終日フォト】
そんな状態から脱したのは翌週だった。試合に出場せず韓国へと帰った。「去年3勝できて、今年頑張りたい気持ちが強かったのですが、開幕から全然ショットが良くならない。あげくバックスイングの上げ方が分からなくなった。思い切って試合に出ずに調整しようと思いました」。
いつもと調整方法を変えた。今までなら休みの週は球を打つことが多かったが、今回は数を打たず、昨年の良かったときのスイング映像を見ながらひたすらイメージトレーニングを繰り返した。すると、悪かった理由が見えてきた。
「私はその場で肩を回すイメージでスイングしていたのですが、良かったときの手の感覚を探りすぎて意識が手ばかりにいって、バックスイングで手上げとなり、手打ちになっていました。またグリップも飛ばそう飛ばそうとして今まで以上にフック気味になっていたんです。そこを直したらよくなりました」
そんな悩みを解決するためクラブも戻していた。シーズン序盤はドライバーとスプーンを新モデルの『グローブライド オノフ KURO』を使用していたが、「アース・モンダミンカップ」から昨年3勝挙げたときに使用していたモデルに。より良かったときのイメージを戻すため、クラブも良かったときのものにした。それが良いイメージへとつながりやすくしたことはいうまでもない。
すると、前週の「日本女子オープン」からショットが復調。スコアに大きくつながらなかったが手応えはあった。そして、今大会の初日に「65」の好発進。「自信を取り戻す時間はありませんでした(笑)」と本人よりも驚きのスピードで復調、そして優勝という最高の結果へとつながった。
また、昨年最後の勝利となった「伊藤園レディス」からの唯一の変更点であるパターは、日本女子オープンでショットが復調したにもかかわらず1m弱のパットを外し続けたことから、「何か別のものに替えようと思った」という矢先にタイミングがあったPINGのものに。「PINGを使うのは初めてでした。よく入ってくれました」とこちらも驚きだったようだ。
【黄アルムのクラブセッティング(WITB=Whats in the Bag)】
1W:グローブライド オノフ ドライバー クロ
(10°スピーダーエボリューションIV 569 / SR / 45.5インチ)
3,5W:グローブライド オノフ フェアウェイアームズ クロ(15,18°)
3U:グローブライド オノフ フェアウェイウィングス クロ(21°)
5I〜PW:グローブライド オノフ フォージド
W:グローブライド オノフ フォージド(48°)
W:タイトリスト ボーケイフォージド(52,58°)
PT:PING SIGMA2 ARNA
BALL:タイトリスト プロV1
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