日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は23日、来年のトーナメント日程を発表した。新型コロナウイルスの影響で2020年と21年のシーズンが統合され、3月4〜7日の「ダイキンオーキッドレディス」(沖縄・琉球ゴルフ倶楽部)から“再開”となる。ここでは、当初予定されていた20年の内容からの変更点をまとめてみた。
■試合数
19年の39試合から、東京五輪開催に伴う休止も含め今年は37試合が開催される予定だった(実際には14試合を実施)。そして21年もその数は変わらない。「北海道meijiカップ」が昨年同様、五輪開催週のため休止となるが、一部主催変更などはありながらも37試合が維持された形だ。
ただ23日に行われた会見で、小林浩美JLPGA会長は五輪の男子ゴルフ競技が行われる週に「協会主催」の大会を行う可能性を示唆した。詳細などの明言は避けたが、“38試合”とする構想も協会内にあるようだ。
■大会名変更
今年「デサントレディース 東海クラシック」として開催された大会の主催がかわり、来年は「住友生命 Vitalityレディス 東海クラシック」(9月17〜19日)に名称が変更される。
また「スタジオアリス女子オープン」も「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」(4月9〜11日)としてリニューアル。この他「資生堂レディス」、「GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ」という変更が新たに発表された。
■賞金額&競技日数
今年のレギュラーツアー全体の賞金総額は41億4000万円となり、これは単年での史上最高額を更新した。そのなかでも大きく増額したのが、今年の開幕戦となった「アース・モンダミンカップ」だ。今年も2億4000万円とツアー最高額を誇ったが、さらに6000万円もアップ。男女通じて国内初の“3億円大会”として実施される。実に優勝賞金は5400万円。日本一の“ビッグトーナメント”が誕生した。
また「ニトリレディス」は2億円から1億円の減額となったが、そもそもことしは大会中止が続くなかで主催者の“厚意”として、当初予定額から1億円もの上乗せがされた。減額ではなく、例年通りの総額に戻った形となった。また新型コロナウイルスの感染拡大防止に絡む経費増額などにより今年は25%減額となった「日本女子オープン」も、1億5000万円に戻ることも発表された。
この他「住友生命 Vitality レディス 東海クラシック」(8000万円→1億円)、「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」(6000万円→1億円)とリニューアルされた大会がともに賞金総額アップ。4日間大会となった米国女子ツアーの主管大会「TOTOジャパンクラシック」も1億6000万円から2億1000万円に増やされた(金額は仮為替レート105円で計算したもの)。
この結果、賞金総額は20年シーズンで当初予定された39億3500万円から2億500万円増の41億4000万円となった。これは女子ツアーの過去最高額で、改めて“女子人気”をうかがわせる数字だ。
■その他ステップ・アップ・ツアーなどは?
下部ツアーのステップ・アップ・ツアーは「ダイクレレディースカップ」、「日医工女子オープン」、「ANA PRINCESS CUP」の3試合が開催中止に。また公式戦、最終プロテスト開催に伴い「静ヒルズレディース 森ビルカップ」と、「Hanasaka Ladies Yanmar Golf Tournament」の2試合の休止が決まった。
これにより20年は18試合が予定された試合数は、13試合に減少。賞金総額も今年予定された3億8500万円から2億8500万円と大幅に下がることになった。
だがその一方で「SkyレディースABC杯」(6月29日〜7月2日)が、ステップで唯一の4日間大会に“昇格”。これは同大会が、付与される世界ランクポイントがアップする「フラッグシップイベント」に指定されたことに伴う変更で、賞金総額も4000万円と2019年比1000万増額された。
また45歳以上の選手が出場するレジェンズツアーは来年3試合を開催。「太陽生命 元気・長生きカップ」が新たに追加されたが、「ふくやカップマダムオープン」、「火の国レジェンズオープン」の2試合は中止となった。
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