<Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント 初日◇19日◇鹿児島高牧カントリークラブ(鹿児島)◇6424ヤード・パー72>
大会主催社のひとつTポイント・ジャパンとスポンサー契約を結ぶ渋野日向子が、自身初となるホステス大会で上々のスタートを切った。今年戦った2試合から得た反省をすぐに生かし、5アンダー・4位タイ発進。2日目はトップと3打差の位置からスタートする。
プレーの環境、そしてスタイルなど、様々な部分で大きな変革を遂げる2021年。渋野は、鹿児島でもこれまでとは異なるゴルフを実践し、そして結果を出した。「きょうは今年で一番、思い通りのショットを打つ回数が多かった」。手応えもバッチリだ。
沖縄、高知でのゴルフと違ったのは「キャリーでの距離感をしっかりとイメージしてプレーした」という部分。これまでは「エッジやピンまでの距離しか考えていなかった。フルショットした時の距離しか分からず、抑えた時のキャリーは把握できていなかった」というが、今週は練習ラウンドから着弾点をしっかりと意識し、頭で計算しながら18ホールを進めていった。そこに“漠然”という言葉はない。
「ウェッジの距離感は今までよりも合ってきているけど、ロングアイアンなどはなかなかそれが湧きませんでした。しっかりと(どれくらいの距離を打つかを)決めて打たないとなと思っていた。風がある時はそこまで考えないといけないと、風のなかでのゴルフで感じました」
初戦の「ダイキンオーキッドレディス」、続く「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフ」は悪天候のなかでのラウンドを強いられた。特に先週は、瞬間最大風速18メートルをマークした2日目にノーバーディの「76」。さらに最終日は「77」と、苦しい週末を過ごすことに。この時「風があると通用しないことを改めて実感した。風の縦距離の計算をしっかり練習して使っていきたい」と話していたが、それをさっそく実践したのが今週だった。
そうすることで「様々な攻め方をした」という4つのパー5で3つスコアを伸ばすなど、計6個のバーディをゲット。「自分でもここまででると思ってなかったし、(先週の最終日から)10打縮めることができた。ゴルフって分からないもんだな」と、満足感も湧いてくる。
自己評価も「70〜80点」と合格点。「明日は悪天候の予報。ここまで風にやられてきているので、それは不安要素だけど、きょうのようにキャリーを計算して、振り切ればいい試合ができる」。スイング改造、セッティング変更などを施した渋野に、また一つ今後につながる“変化”が現れた。(文・間宮輝憲)
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