<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 事前情報◇5日◇茨城GC東C(茨城県)◇6630ヤード・パー72>
昨年の「日本女子オープン」、「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」に続くメジャー3連勝を狙う原英莉花。2004〜05年に達成した不動裕理以来、史上2人目の快挙に挑むことになるが、その開幕前日はどんな準備をしたのか? 練習ラウンドの姿を追った。
4日(火)にアウトコースを回り、開幕前日の5日はイン9ホールをプレー。稲見萌寧、高木優奈とともにラウンドしたのだが、時に笑い声やふざけ合う姿も見られるなどリラックスムードのなかの調整となった。ただ、プレーに入るとその表情は真剣なものに。しっかりメモを取りながらフェアウェイ&ラフからのショット、アプローチ、バンカー、パットとホールごとに確認を続けた。
そのなかで、どこに注目ポイントを置いたのか。ラウンド後、原に聞くと、「ティショット」という答えが返ってきた。先週の「パナソニックオープンレディース」の時には、ティショットが右に出ていて「うまく付き合っていくしかない」とも話していたが、その修正・確認に励んだ様子だ。
「プッシュするのが嫌だなと感じているので、アライメントを確認しました。またドローを打つと思うか、つかまえると思うかで球が変わってくる。その意識と出球のズレがないよう、風があるなかでも、吹いていない時のように、アドレスだけ変えて打つことを意識しました」
10番ではしっかりとフェアウェイをとらえるナイスショットでスタート。時折クラブから手を離す場面も見られたが、そういう時はもう1球打って、修正ポイントを確認…、と、その作業を繰り返していったようだ。
また今週のグリーンは、コンパクションが24、スティンプメーターは12〜13と速くて硬い、まさにメジャーセッティングとなっている。開幕前日にはコースに雨が降り、その影響がどれほど出てくるかはあすからの天気次第にもなるが、原は「ものすごく速い。アンジュレーションもすごいですし、ショット、パットともにガマンのゴルフになるかなと思います」とスコアメイクのカギを、このグリーン上にも求めた。
きょうの練習ラウンドでも、ミドル、ロングを織り交ぜパットを入念にチェック。ターゲットに対し、いいタッチでボールを寄せていたのは印象的だった。実際にプレーした原のグリーンへの印象は、「段があるホールが多いけど、上りと下りでスピードがあまり変わらない。それなので上りの時、パンチを入れないように意識したいですね」というもの。見た目と実際のスピードをしっかり、目と頭に焼き付け初日に向かっていく。
先週は最終日に一時トップに立ちながらも、中盤スコアを落とし1打差の3位タイフィニッシュとなった。「久しぶりにフラッシュバックが起こるようなミスをしてしまった」と終了後は悔しさも噛みしめたが、一方で「強い風のなかいいゴルフができていた」と評価すべき点も感じ取ることができたのは今週につながりそうだ。茨城で快挙に酔いしれる原の姿を見られることに期待したい。(文・間宮輝憲)
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