<東京五輪ゴルフ競技(男子) 事前情報◇27日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇7447ヤード・パー71>
祖父母が東京の渋谷に住んでいることから親日家としても知られるザンダー・シャウフェレ(米国)。台湾出身の母も日本で育ったことから、東京五輪で活躍する姿を生で家族に見せたかったが、コロナ禍のためにそれは叶わなかった。
「祖父母も年だし、本当は会いたかった。母も来たかったと思うけど、仕方ない」。残念そうに大会前の会見で明かしたが、やるべきことは一つ。金メダルを獲って最高の報告をすることだ。
シャウフェレにとって日本は思い出の場所。プロとしてはじめて出場したのは2015年の日本ツアー「ISPSハンダグローバルカップ」。そして、2年前に日本初開催となった米国男子ツアーの「ZOZOチャンピオンシップ」では、信じられない歓迎を受け感銘を受けた。
「日本のゴルフへの熱は本当にすばらしい。ZOZOでプレーしたときも、スタートホールでは何重ものギャラリーが囲んでくれて、名前がアナウンスされると、メジャーチャンピオンのように迎えてくれた」
日本での熱烈歓迎は今でも心に残っていると振り返るが、今回は残念ながら無観客。そこは心残りだが、気持ちの面では高ぶりを抑えきれない。ゴルフにとって五輪は“マイナー”競技。そんな評価に対しても、シャウフェレの意見は違う。
「ゴルフにとって、五輪は最高の場。ゴルフにとってもとてもクールなことだし、メダリストになるという強い気持ちがなければここにはいない」。メダリストになることが、ゴルフに新たな未来をもたらすと気合じゅうぶんで乗り込んできている。
コースから20分の場所に宿舎があるため、日本での滞在は競技のみに限られるが、今回は頂点に立つという目標のみを追う。プロデビュー戦を飾った大好きな日本で。金メダルを掲げる姿を、世界中に届ける構えだ。
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