<LPGAドライブオン選手権 最終日◇5日◇クラウン・コロニー・ゴルフ&カントリー・クラブ(米フロリダ州)◇6526ヤード・パー72>
トラブルにも動じない。古江彩佳が米ツアーで脅威の精神力をみせ、最終日に大きくスコアを伸ばした。
正確無比とも言われるドライバーに狂いが生じ、苦境に立たされたのは5番パー5。ここでティショットが左に大きく曲がり赤杭に入ると、さらにそこから打ったショットが右の池に落ちてしまった。「打てそうかなーと。あの時はアンプレは考えてなかった。考えたほうがしっかりボギーであがれたかなと思いました」。ショットに加え、こんなジャッジミスも重なり、ダブルボギーを叩いてしまった。
だが、昨季日本ツアーMVPに輝いた“ルーキー”はこれくらいでは崩れない。直後の6番パー4で2打目を2メートルにつけバーディを奪うと、9番のパー5はきっちりモノにし、前半のうちに2打のビハインドを帳消しにした。すると後半は獲りも獲ったりの5バーディ。「ダボスタートと最初にアクシデントがあったのに5アンダーであがれたのはすごくよかった」。最終的にスコアカードに書き込まれたスコアは「67」。トータル7アンダー・30位タイと順位を上げて3日間を終えた。
「ダボを叩いて、次のホールから怖がっているようでは仕方ないと思った。大きなミスをやってしまったので、これ以上怖がることはないと思った」。すぐにガラッと切り替え、その後のバーディラッシュにつなげた。前日、転がりを問題視していたパッティングもすぐに修正を完了。17番パー3では8メートルをねじ込んだ。
1つ大きなミスがあったものの、この日もフェアウェイキープは14ホール中12ホールを記録。ただ「ドライバーが一番まとまっていないと自分のプレーができない」と自負する21歳は、この結果でも満足することはない。「日本ではないようなミスも多かった。そこをしっかり意識しながら直したい」。生命線にさらに磨きをかけていく。
米ツアーはこれで一度本土を離れ、アジア2連戦が始まる。古江は3月3日にシンガポールで開幕する「HSBC女子チャンピオンズ」に出場。3週空くため、これで日本に一時帰国する。まだ米国では拠点がないため、ここがようやくの骨休みともいえる。本格デビューから2試合連続で予選通過しただけでなく、英会話も「ちょこちょこ会話はできてる。難しいことを言われなければなんとなく分かります(笑)」と成長著しい。さらに適応力を高め、再開後、上位争いに食い込みたい。
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