3日(木)、ジェイソン・デイ(オーストラリア)が自身のインスタグラムで母、デニングさんが2日夜に他界をしたことを発表した。65歳だった。
「5年間、がんと闘った母は昨晩、安らかに我々の元を去りました。心が張り裂けそうだが、この2年近く母とともに時間を過ごすという贈り物ももらえた。母は最後まで戦い続けた。今の僕の成功があるのは母が自分を犠牲にして育ててくれたから。本当に寂しくなる」とコメントを綴った。
デイは2日前の火曜日にブリヂストンスポーツとボール使用の契約を発表したばかり。「ブリヂストンゴルフのチームの一員となって、新しいボール、Tour BXでのプレーにとてもエキサイトしている」とメッセージも寄せていた。ところが開幕前日、突如出場を取りやめ、オハイオ州の自宅に戻りデニングさんに付き添った。欠場の理由は明らかにしていなかった。
デイは12歳で父を胃がんで亡くし、その後デニングさんが金銭的に苦労もしながら、デイをゴルフ部のある全寮制高校に進学させた。そこで元コーチでキャディも務めたコリン・スワットンと出会い、世界一へと登り詰めた。
デニングさんは2017年に肺がんと診断され、デイの住む米オハイオ州で手術。しかし、2年前に再発した。
元世界ランキング1位のデイは、ここ数年腰痛に悩まされていたがスイング改造も行いようやく痛みから解放、1月の「ファーマーズ・インシュランスオープン」で3位に入るなど復調を見せていた。次週のプレーヤーズ選手権(3月10〜13日・フロリダ州)に出場するかは不明。現在世界ランキング92位、現時点では4月7日に開幕するマスターズの出場権を持っていない。(文・武川玲子=米国在住)
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