神奈川県のパシフィコ横浜で、3月11〜13日に開催された「第56回ジャパンゴルフフェア2022」は、ビジネス関係者と一般来場者を含めて来場者は3日間で3万人超え。コロナ禍において盛況だったといえる。
期間中2日目には、米国男子ツアー3勝、国内男子ツアー10勝のマルちゃんこと、丸山茂樹も姿を表していた。お目当ては出展していたスイング解析システム「AIGIAシステム」のイベント参加だった。
AIGIAシステムとは、体操競技で「AI採点」などにも活用される骨格センシング技術で、世界をリードする富士通と4年の開発期間を経て完成されたもの。“ゴルフのプロ”として丸山も監修に携わっている。
カメラの前に立つと自動的に骨格の位置を認識。前傾ラインやセンターポジション、ヒザの角度など8つの骨格の動きを、アドレスやハーフバック、トップスイングなど7つの位置で数値化し、スイングの動きを可視化する。簡単にいえば、カメラの前でスイングするだけで、アドレス時の前傾角度、トップスイングの前傾角度、ヒザの角度、腰の位置などが分かるというモノだ。
これまでもモーションキャプチャーでスイング解析を行うシステムはたくさんあったが、ボディスーツを着たり、各関節にマーキングをする必要がある。それが、AIGIAは何もつけずに解析できるのが画期的だ。
AIGIAの良さについて丸山は、「マーキングするタイプのものは、毎回マーキングする位置もしっかりやらないとちゃんと数値が取れません。これはカメラの前に立つだけで、しっかり測定できる」と最新技術に太鼓判を押す。
自分の感覚と実際の動きにズレが生じるのがゴルフではつきもの。スイングを可視化することで、修正点などもすぐに分かる。「将来的には、今の子供たちが携帯とかでデータを自分で管理をする時代が来ると思う。自分のスイングの数値をしっかり認識したうえで、自分自身のこともレッスンできるようになる。自分が調子いいときの前傾角はこうだったとか、インパクト時のセンターポジションがこうだとか残せるので、どこにいても自分の修正ができる」と話す。
AIGIAシステムを導入してレッスンを行うインドアレンジは現在20カ所弱。年内には100カ所程度に増える予定という。「我々が子供の頃にこういうのがあれば、もっと状態(が良くなるの)も早かっただろうね」と丸山。こうした最新の技術の開発により、強いプロゴルファーの低年齢化はさらに進みそうだ。
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