<ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント 最終日◇22日◇取手国際ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6804ヤード・パー70>
大槻智春は2年連続プレーオフで涙をのんだ。昨年は単独トップで迎えた最終18番ホールでボギーを叩いて並ばれ、ショーン・ノリス(南アフリカ)に延長戦で敗れた。そして今年は、72ホール目の最終18番こそパーで切り抜けたが、今平周吾、近藤智弘とのプレーオフ1ホール目に、1.2メートルのパーパットを外して脱落。今平に優勝を譲った。
19年の初優勝以来、何度も優勝争いに絡んでいるが、2勝目は遠い。2打差のトップで迎えたきょうも「優勝争いというより、自分がしっかりスコアを伸ばしていこう、っていう気持ちでいた。(最終組で回った)周吾だけを見ていても、それは違うだろうし。自分のゴルフができてスコアが伸ばせれば、ちゃんと勝てる試合なんだろうなって思いますけど…。本当に何が足りないのか…」。うーんと首を捻る。
出だしの1番パー4では、1.5メートルの下りのパーパットを外して、ボギースタートとなった。同組の今平周吾もボギーで、一緒に回るアマチュアが大きく左に曲げるトラブルもあり「アマチュアの方はすごく緊張されていたし、みんなして1番ホールは良くなかったと思いますね」と振り返る。
それでも「そのあとは普通に立て直してちゃんとプレーしていたので、僕も周吾もボギーのあとに変化はなかったです」と焦りはなかった。その言葉の通り、前半は3つのバーディを重ねて、首位に立っていた比嘉一貴を9番パー5のバーディでとらえた。その後は折り返しての10番で連続バーディ、13番でもバーディを奪って、一時はトータル23アンダーで単独首位に。そのままのスコアがキープできれば、勝てるはずだった。
しかし、難しい15番パー4でボギーを打ち、単独首位から首位タイに変わる。上がり3ホールはパーを並べて、今平と最終日に「59」をマークした近藤とのプレーオフへ突入した。18番パー4で行われたプレーオフ1ホール目は、ティショットでフェアウェイをとらえたが、右奥のピンを狙っていくセカンドショットを右のバンカーへミス。「左足上がりで風も右からなので、警戒して右に打ち出してしまった」と振り返る。
このバンカーショットは上手く打ったが、1.2メートルオーバー。返しのパーパットは右へ外れて「最後は読み違いですね。僕は真っすぐ強めに打っていったんですけど、思ったよりも右にいきました」と2ホール目には進めず、大槻の2勝目はまたおあずけ。「疲れた。本当に疲れた…」。最後は消え入りそうな声で会場をあとにした。(文・下村耕平)
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