<リシャール・ミル ヨネックスレディス 初日◇3日◇ヨネックスカントリークラブ(新潟県)◇6475ヤード・パー72>
順調に進んでいた物事がほんの小さなアクシデントによって、滞ってしまうことはよくある。まさにそんな気持ちになったのが、「リシャール・ミル ヨネックスレディス」初日の勝みなみだろう。前半のハーフを3アンダーでターンしながら、後半のハーフではスコアを伸ばすことができなかった。その原因は、1メートルのパーパットを外したことにあった。
勝にとって今大会は2018年以来、4年ぶりの出場となった。そのときは2位タイに入っており、コースに対する苦手意識はない。実際、初日は6バーディ・3ボギーの「69」をマークして首位タイの好発進を見せた。スタートの1番パー4で8メートルを沈めると、続く2番パー4では2打目を1メートルにつけ、連続バーディを奪う。その後も順調にスコアを伸ばしたが、アクシデントが起きたのは13番パー5だった。
グリーン奥のラフから20ヤードのアプローチを1メートルに寄せたあとだ。「自分では完ぺきに思ったパットが左に出て外れたんです。そこから気持ちよく打ったパットが全部左に打ち出しているんじゃないかと思い始めてからパットがおかしくなったんです」と勝。17番でも1メートルのパットを外してボギーを叩いてしまう。
最終18番パー5では2オンに成功し、6メートルを2パットで収めてバーディを奪ったが、勝の不安が解消したわけではない。「長い距離は問題ないんですが、短いパットになると左に外してしまうんです」というのだ。
「カップが視界に入るからかもしれませんが、入れたいという気持ちが強くなり、いろいろ考え過ぎてしまうんですよね。ボールを思ったところに出すことだけを考えればいいのに、ほかのことまで考えてしまうんです」と勝。自分が読んだラインに対して絶対的な自信を持てないために迷いが生じ、決め打ちができないというわけだ。
その不安を抱えたまま、乗り切れるほどコースセッティングも選手のレベルも甘くない。ラウンド後はすぐに問題解決に取り組んだ。「リズムが速くなっていたのかも…」と、自分なりに解決の糸口をつかんではいるが、それが正解だったかどうかは第2ラウンドのプレーで証明するしかない。(文・山西英希)
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