<クローガー・クイーンシティ選手権 初日◇8日◇ケンウッドCC(米オハイオ州)◇6515ヤード・パー72>
色々あった一日。渋野日向子はそんな18ホールを「後半なんとなく修正できて、チップインもあったり、ラッキーが多かった一日かな」と振り返る。3バーディ・1ボギー・1トリプルボギーの「73」。一時は3オーバーまで沈みながら、終盤1オーバーまで盛り返し、2日目につなげた。
モリヤ・ジュタヌガーン、パティ・タバタナキトのタイ勢2人とのラウンドで、先に来たのは4番パー5のバーディだった。これは1、2番でパーを拾いながら、ようやく持って来た2メートルのチャンスを沈めたもの。ただ序盤については、それよりも続く5番で1.5メートルのバーディパットを外したことを、「あそこが今の課題。短いのもたくさん外した。流れに乗れないのは5番が入らなかったからかな」と反省した。
そんなモヤモヤを抱えながら迎えたのが7番パー4。ここで急ブレーキがかかることになる。ティショットが右の木に当たると、2打目は林から出すだけに。さらに続く3打目をグリーン奥に外すと、ボギーパットのみならず、ダブルボギーパットまで外し、4オン3パットのトリプルボギーを叩いた。
「ティショットは仕方ない。ボールが見つかったので、よかったと思ったけど、一番やってはいけないミスをした。そこが悔しい」。すると後半11番パー3でもアプローチが寄らず入らずのボギーを叩く。ズルズルといきそうな雰囲気すら流れた。
そんななか、この悪いムードを断ち切る救いの一打がやってきた。それが15番パー5で放った残り134ヤードの3打目。本人も、この20センチにつけたショットは「よかった。いいショットがなかなか出ず、チャンスの回数も少なかったけど、あそこは気持ちよく振れた」と評価する。ここでお先バーディを決めると、パーオンに失敗した17番パー4で思わず驚きの表情を浮かべるチップインバーディを奪った。
“劇場型”とも言われる渋野らしい、波乱万丈のラウンド。ただ先週新調したアイアンが「縦距離は、少しましになってきた」と徐々に手になじみつつあるなど、いい部分も多く感じとれた。「まだまだ抑えるショットは不安がある。そこはあまり使わずフルショットで取り組んだのが、最後いいショットにつながりました」。ここから状態をさらに上向かせたいところだ。
「難易度が高すぎ(笑)。パー5並みで難しい」と話した419ヤードの最終18番も、きっちりとパーで締めくくり。先週は同じオハイオ州で予選落ちし、この新規大会では悔しさを晴らすようなプレーに期待もかかる。ただ開幕前は悪天候の影響などもあり、この日後半に回ったインコースは“ぶっつけ本番”といえる状態だった。ようやく18ホールを回り、2日目に一気の巻き返しといきたい。
<ゴルフ情報ALBA.Net>